大型連休 都道府県またぐ移動
コロナ感染拡大前の8割超に

2022年5月9日

3年ぶりに行動制限がない、ことしの大型連休に都道府県をまたぐ人の移動は、これまでと比べてどう変化したのか。
5月8日までの10日間についてビッグデータを分析したところ、2021年の大型連休より3割増え、新型コロナウイルスの感染拡大前の82%にまで戻ったことがわかりました。

NHKは、NTTドコモが携帯電話の基地局からプライバシーを保護した形で集めたデータを使い、2022年の大型連休に都道府県をまたいで移動した人の数を分析しました。
(15歳から79歳。午後3時台の人数の平均をもとに割合で比較)

その結果、都道府県をまたいで移動した人は全国平均で、東京や大阪など4都府県に緊急事態宣言が出されていた2021年の大型連休より34%増えました。

そして、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の3年前、2019年の大型連休と比べると、82%まで戻ったことが分かりました。

東京からは?

東京都から、ほかの道府県への移動は2021年より24%増え、3年前の85%まで戻っていました。

3年前との比較を移動先の道府県別に見ますと、
▽沖縄県は108%で、感染拡大前を上回りました。

続いて、
▽神奈川県が97%
▽埼玉県が95%
▽千葉県が90%
▽大阪府と京都府が、それぞれ89%
▽北海道と福岡県が、それぞれ86%
などとなりました。

首都圏各地など、ふだんから往来の多い府県に加え、沖縄や京都、北海道といった観光客の多い地域が上位を占めています。

大阪からは?

大阪府からの移動は2021年より48%増え、3年前の83%まで戻っていました。

3年前との比較を移動先の都道府県別に見ますと
▽沖縄県が104%と、東京からと同様、感染拡大前を上回りました。

次いで、
▽京都府が94%
▽東京都が93%
▽兵庫県が92%
▽茨城県が91%
▽滋賀県と奈良県が90%
などとなりました。

“人が戻ってきた”都道府県は?

では、より「人が戻ってきた」都道府県はどこだったのか。

ほかの地域から訪れた人の数を感染拡大前と比べると、
▽東京都が95%
▽神奈川県と埼玉県が、それぞれ92%で、
90%を超えたのは、この3都県でした。

続いて、
▽京都府が89%
▽沖縄県が88%
▽大阪府が87%
▽愛知県と千葉県が、それぞれ86%
▽奈良県と滋賀県が、それぞれ85%
▽兵庫県と茨城県が、それぞれ84%
などとなりました。

全国の平均では82%で、平均を上回ったのは、この12都府県でした。

一方、感染拡大前と比べた、訪れる人の割合が低かった順に見ると、
▽青森県と秋田県が、それぞれ59%
▽岩手県が63%
▽鹿児島県が64%
▽長崎県が65%
▽宮崎県が66%
などとなりました。

2021年より大きく増え、感染拡大前の8割余りに戻った大型連休の人の移動ですが、その中心は、大都市圏や人気の観光地で、地域による差もみられる結果となりました。