コロナ禍で規模縮小
大学で卒業式 2020年は中止

2021年3月17日

新型コロナウイルスの影響で2020年の春、中止が相次いだ大学の卒業式。3月17日、東京都内の私立大学では、感染対策をして今年度の卒業式が行われ、学生たちが新たな門出を迎えました。

感染拡大の影響で2020年は卒業式を取りやめた東京の明治学院大学。

ことしは出席者を卒業生と教職員に限定して卒業式を行うことになりました。

3月17日は、社会学部など3つの学部の卒業式が大学の礼拝堂で行われ、代表の学生が村田玲音学長から卒業証書を受け取りました。

村田学長は「コロナ後の新しい道を作るのは若い力です。コロナ時代の経験をこれからの社会生活で生かしてください」とことばをかけました。

密を避けるため、式典の映像はキャンパス内の各教室にライブで中継され、卒業生たちは教室でマスクをして式の様子を見守りました。

撮影ポイントとして人気の「卒業式」と書かれた立て看板の近くでは、大学の職員が密集を避けるよう呼びかけ、はかまやスーツ姿の卒業生が友人との記念撮影を楽しんでいました。

また「AR=拡張現実」の技術を使ってスマートフォンの画面に映し出された創立者の胸像と一緒に写真に納まっていました。

この1年、新型コロナの影響で登校することもままならなかった学生たち。

人材派遣会社に就職するという女子学生は「コロナの影響で、大学生活最後の1年、ほとんど学校に行けず悲しかったですが、卒業式を開いてもらえてありがたかった。ただ本当は親にこの姿を見てもらいたかった。就職後は、決めた目標を最後までやりきる社会人になりたい」と話していました。

また、別の女子学生は「この1年、オンラインでの授業が中心だったので、友人と久しぶりに会えました。卒業旅行には行けませんでしたが、最後に皆に会えてよかったです」と話していました。