コロナ第8波 都内の大学病院
病床ひっ迫 救急受け入れ困難も

2022年12月23日

新型コロナの感染拡大の「第8波」で、東京都内の大学病院では中等症や重症の病床が埋まり、一般の救急も含めて新たな患者の受け入れが難しくなっているところが出てきています。現場の医師は年末年始にかけて医療体制のひっ迫はさらに進むとして、感染対策を徹底するよう呼びかけています。

東京 文京区の東京医科歯科大学病院は、重症と中等症のコロナ患者用に合わせて30床を確保し治療に当たっていますが、先週から病床が埋まり始め、今週初めの時点でいったん満床になったということです。

新たな患者の受け入れが難しくなったため、病院は23日、中等症の患者用の病床を新たに6床増やしましたが、搬送の依頼が相次ぎ、23日中にほぼ埋まる見通しだとしています。

重症患者用の病床6床も先週の時点で満床でしたが、23日朝、臨時でベッドを用意して新たに1人を受け入れました。

コロナ以外の緊急度の高い救急患者を受け入れることも難しくなっていて、23日朝も救急搬送されてきた患者がベッドの空きがなかったため、検査を終えたあと、救急車に戻って待機する様子が見られました。

植木穣病院長補佐は「入院患者の数は過去の感染の波のピークと同じくらいになっていて、現場は限界に近づいている。年末年始にかけてさらにひっ迫すると考えられるので、油断せずに感染対策を徹底し、病院の負担軽減に協力してほしい」と話しています。