新型コロナ 感染者数の発表
5類移行でどう変わる?

2023年5月7日

新型コロナウイルスが5月8日から「5類」に移行するのに伴い、これまで毎日行われてきた感染者数の発表も変わります。どのように変わるのか、Q&A方式で詳しくまとめました。

Q.毎日の感染者数の発表が終わる?

A.これまで行われてきた毎日の発表は、連休明けの5月8日の月曜日までで終わります。

5月7日までの分を8日に発表して終了するということです。

代わりに週に1回、毎週金曜日に「定点把握」による発表が始まり、初回は5月19日(金)になる予定です。

ニュースなどで「全数把握」「定点把握」ということばを耳にすると思いますが、これまで行われてきたのが「全数把握」で、医療機関や自治体がすべての感染者数などを把握、報告して毎日公表する方法です。

一方、新たに始まる「定点把握」は、季節性インフルエンザでも行われている流行監視の方法です。

指定された全国5000の医療機関が、1週間分の感染者数を翌週にまとめて報告するもので、1つの医療機関当たりの患者数の増減を見ながら感染状況を把握する方法です。

報告されたデータを厚生労働省が集計し、毎週金曜日に発表するということで、初回は5月8日から14日までの感染者数が5月19日の金曜日に発表される予定です。

厚生労働省は、今後の感染者数の推移を過去のデータと比較できるようにするため、指定した5000の医療機関での「第8波」から現在までの感染者数の推移のデータも参考に示すことにしています。

Q.「死亡者」「入院者」「重症者」の発表は?

A.「死亡者」の数についての都道府県による毎日の公表も5月8日(月)までで終わります。厚生労働省は都道府県の情報を集計して翌日に発表しているため、全国の死亡者数のまとめは5月9日(火)で終わりになります。

厚生労働省は、今後は「人口動態統計」をもとに動向を把握する方針で、死亡者の総数がまとまるのは2か月後、詳しい死因別の死亡者数までまとまるのは5か月後になるとしています。

一方、医療ひっ迫の状況や重症化の傾向などを把握するため、すべての医療機関からの報告をもとに毎週1回行っている「入院者」「重症者」の数の公表は、今後も続けるということです。

このほか、流行拡大の兆しをつかむため、献血の血液を分析してウイルスに対する抗体の保有率を調べる調査や、下水に含まれるウイルスを検出して流行の動向をつかむ研究を続けるということです。