コロナ新規感染者数
1週間平均 前週比1.12倍 2か月半ぶり増加

2023年3月31日

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では前の週の1.12倍となり、2か月半ぶりに増加に転じています。

NHKは厚生労働省が発表した感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

▽3月16日までの1週間では前の週の0.82倍
▽3月23日は0.80倍と、10週連続で減少傾向が続いていましたが、
▽3月30日まででは1.12倍と、2023年1月中旬以来、およそ2か月半ぶりに増加に転じました。

一日当たりの全国の平均の新規感染者数は、先週よりおよそ750人多い7080人余りで、31の都道府県で前の週より多くなっていて、増加の幅が大きい地域は、
▽福井県で1.67倍
▽広島県で1.39倍
▽茨城県で1.36倍
▽東京都で1.35倍などとなっています。

人口当たりの感染者数 最多は鳥取県

人口当たりの感染者数が最も多いのは鳥取県で、人口10万当たり79.87人となっています。

新規感染者数を1週間平均で比較すると、
▽3月16日までの1週間は前の週の0.68倍
▽3月23日は0.83倍
▽3月30日まででは1.04倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ63人となっています。

1都3県

【東京都】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.94倍
▽3月23日は0.85倍
▽3月30日まででは1.35倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ820人となっています。

【神奈川県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.89倍
▽3月23日は0.83倍
▽3月30日まででは1.22倍で
一日当たりの新規感染者数は415人となっています。

【埼玉県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.86倍
▽3月23日は0.82倍
▽3月30日まででは1.02倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ306人となっています。

【千葉県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.91倍
▽3月23日は0.82倍
▽3月30日まででは1.20倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ298人となっています。

関西

【大阪府】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.82倍
▽3月23日は0.81倍
▽3月30日まででは1.14倍で
一日当たりの新規感染者数は415人となっています。

【京都府】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.85倍
▽3月23日は0.82倍
▽3月30日まででは1.14倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ123人となっています。

【兵庫県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.80倍
▽3月23日は0.69倍
▽3月30日まででは1.24倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ247人となっています。

東海

【愛知県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.87倍
▽3月23日は0.76倍
▽3月30日まででは1.04倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ359人となっています。

【岐阜県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.71倍
▽3月23日は0.86倍
▽3月30日まででは0.96倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ134人となっています。

【三重県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.69倍
▽3月23日は0.75倍
▽3月30日まででは1.00倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ101人となっています。

その他の地域

【北海道】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.91倍
▽3月23日は0.85倍
▽3月30日までは1.25倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ354人となっています。

【宮城県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.82倍
▽3月23日は0.77倍
▽3月30日まででは1.05倍で
一日当たりの新規感染者数は158人となっています。

【広島県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.90倍
▽3月23日は0.84倍
▽3月30日まででは1.39倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ305人となっています。

【福岡県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.73倍
▽3月23日は0.76倍
▽3月30日ででは1.02倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ230人となっています。

【沖縄県】
▽3月16日までの1週間は前の週の0.93倍
▽3月23日は0.89倍
▽3月30日まででは1.01倍で
一日当たりの新規感染者数はおよそ71人となっています。

東邦大 舘田教授“下げ止まり示す様子 はっきりしてきた”

新型コロナウイルス対策にあたる政府分科会のメンバーで東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染状況について「『増加の兆しが見られる』というよりも下げ止まりを示す様子がはっきりしてきた状況だと考えられる」と分析しています。

そのうえで、「直近の東京都のデータでは、全体のおよそ30%が、感染力が高く免疫から逃れやすいとされる『XBB』系統のオミクロン株に感染していると報告されている。この変異ウイルスへの置き換わりが進み、さらに年度替わりで飲食の機会などが増え、人と人との接触が増えることで、感染者の数が再び増加するリスクが高まっている」と指摘しました。

そして、「多くの人はコロナに感染してもかぜのような症状で治ってしまう人もいるため、検査を受けない人も増え、正確な感染者数の把握が難しくなっている。のどの痛みを感じるなど、かぜをひいていると思ったらコロナへの感染の可能性も改めて認識し、体調が悪い時は無理せず療養すること、重症化リスクが高い高齢者などとの面会を控えること、マスクを積極的に着用し、感染を広げないように気を配ってほしい」と話しています。