新型コロナ 5類移行後の感染動向
「定点把握」具体的方法決まる

2023年2月9日

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行したあとの感染動向の把握について、厚生労働省は「定点把握」に切り替える方針を示していますが、具体的に季節性インフルエンザで報告を行っている医療機関に、新型コロナでも患者数などの報告を求め、週1回公表していく方針を決めました。

新型コロナの感染動向を把握するため、現在は医療機関などがすべての感染者を報告する「全数把握」が行われていますが、厚生労働省は、「5類」に移行したあとは、事前に指定した医療機関に報告してもらう「定点把握」に切り替える方針です。

これについて、2月9日に開かれた厚生労働省の専門家による部会で具体的な方法が検討され、医療機関の選定については、季節性インフルエンザで定点として指定されているおよそ5000か所の医療機関に、新型コロナについても患者数の報告を求め、週に1回公表することとなりました。

自治体によっては医療提供体制の実情に応じて、定点とする医療機関を調整するとしています。

また、入院者数や重症者数についても、季節性インフルエンザで定点として指定されているおよそ500か所の医療機関からの報告に、準備が整いしだい、移行する方針です。

一方、新たな変異株の発生などを把握するために自治体などが行っているゲノム解析は継続しますが、自治体の負担を減らすため、解析の目標数を現状の4分の1程度に減らすことにしています。

厚生労働省は今後、死亡者数の把握方法などについて引き続き検討を進めながら、「定点把握」への移行に向け準備を進めていくことにしています。