【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(7月15日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる7月15日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領 防空システムなど供与念頭に支援呼びかけ

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、SNSで、ロシア軍がこの1週間だけでも700発以上の誘導爆弾のほか、170機以上の無人機、およそ80発のミサイルを使ってウクライナ各地を攻撃したと明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は「命を守るためにはこの悪の規模に匹敵する解決策が必要だ」として、こうした攻撃を続けるロシアと戦うために、防空システムなどの供与を念頭に、各国に対して支援を行うよう重ねて呼びかけました。

ロシア国防省“東部ドネツク州の集落を掌握した”

ロシア国防省は14日、ウクライナが去年8月にロシアから奪還したと明らかにしていた東部ドネツク州の集落ウロジャイネについて、ロシア軍が掌握したと発表し、地雷の除去作業などを行っているとしています。

ドネツク州の知事は15日、SNSに投稿し、14日のロシア軍による州内への攻撃で行政関係の建物や集合住宅などが被害を受け、1人が死亡したほか、11人がけがをしたと明らかにするなど、ロシア軍の攻撃による被害が拡大しています。

ロシア “大型爆弾投下”の映像公開

ロシア国防省は14日、ロシア軍が、最大重量が3トンに及ぶ爆弾をウクライナ領内に投下したとする映像を公開しました。

映像では、戦闘爆撃機から投下された爆弾が翼を広げて滑空したあと地上に落下していて、ロシア国防省は破壊力の大きさを強調しています。

このような攻撃について、最近ウクライナを訪れて調査を行ったアメリカの軍事専門家、マイケル・コフマン氏はSNSで「陣地全体を破壊するので、砲撃に比べて心理的な衝撃が大きい」と指摘しています。

ウクライナ ロシア南部の石油関連施設を無人機で攻撃

ウクライナの複数のメディアは13日、関係者の話として、ウクライナの治安当局がロシア南部のロストフ州にある石油関連施設を無人機で攻撃したと伝えました。

ウクライナは特殊部隊によるロシア領内の重要施設への無人機攻撃を繰り返していて、ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は6月、メディアのインタビューに対し、経済と心理状態に影響を与えるねらいもあると明らかにしています。

ロシア、ウクライナ双方ともに、相手に与える心理的な打撃も加味しながら作戦を展開しているとみられます。