【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(7月13日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる13日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア軍兵士の死傷者 この2か月で7万人超か 英国防省

イギリス国防省は12日、ウクライナ侵攻を続けるロシア軍兵士の死傷者は、ことし5月と6月では、1日平均で1100人以上となり、この2か月で7万人を超えたとみられるとしています。

ロシア軍が、東部ハルキウ州で新たな戦線を開いたことなどが影響しているとしていて、ロシア軍は、これからの2か月も同じような死傷者が出ることをいとわず攻勢を強めるという見方を示しました。

ゼレンスキー大統領 支援国との連携をさらに強める考え示す

ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカのワシントンでNATO=北大西洋条約機構の首脳会議に出席したほか、アメリカの要人やヨーロッパ各国の首脳などとの会談を重ねました。

ゼレンスキー大統領は「私たちはロシアのテロを打ち負かすためにすべてのことをしている。命を守るための重要な決定をしてくれたことに感謝する」とSNSに投稿し、訪米で得た成果も踏まえ、支援国との連携をさらに強めていく考えを示しました。

ロシアがドイツ防衛企業トップの暗殺を計画 米CNNテレビ

アメリカのCNNテレビは11日、アメリカ政府など複数の当局者の話として、ロシア政府がドイツの大手防衛企業ラインメタルのトップ、パッペルガーCEOの暗殺を計画していることをアメリカの情報機関がことしに入って察知してドイツ側に伝え未然に防いだと報じました。

ラインメタルは、ウクライナ軍の砲弾を生産し、6月には現地に戦闘車両の整備拠点を設けるなど、ウクライナと関わりが深い企業です。

ドイツでは大手企業のトップが狙われたと報じられたことに衝撃が広がっていて、フェーザー内相は12日、地元メディアに対し報道にはコメントできないとしながらも、「格段に高まっているロシアの脅威を深刻に受け止めている」と述べ懸念を示しました。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は12日、報道は偽の情報に基づいているとして関与を否定しています。

ウクライナを支援するNATO=北大西洋条約機構は、今月10日に発表した首脳宣言でロシアがヨーロッパなどで破壊工作や暴力行為などを激化させていると指摘していて、各国は警戒を強めるとみられます。

米ロ国防相が電話会談 2週間余で2度目 内容は明らかにせず

ウクライナ情勢をめぐって対立を深めるアメリカのオースティン国防長官とロシアのベロウソフ国防相が2週間余りで2度目の電話会談を行いましたが、会談の内容は明らかにされていません。

ウクライナ東部では激しい戦闘が続いていて、東部ドネツク州の知事は12日、ロシア軍による攻撃で新たに6人が死亡し22人がけがをしたと発表しました。

こうした中、ウクライナを支援するアメリカのオースティン国防長官と、ロシアのベロウソフ国防相が12日、電話会談を行いました。

両国の国防相による会談は、先月25日に1年3か月ぶりに行われたのに続いて、この2週間余りで2度目で、会談はロシア側からの働きかけで行われたということです。

会談を受けてロシア国防省は「安全保障上の脅威を防ぎ、潜在的な緊張が高まるリスクの軽減について協議した」と発表し、アメリカ国防総省も「ウクライナへの侵攻が続く中、オースティン国防長官は対話を維持していくことの重要性を強調した」としていますが、会談の具体的な内容は明らかにされていません。

アメリカのメディア、ブルームバーグは12日、関係者の話としてウクライナが供与を強く求めているF16戦闘機について、この夏に6機、年末までに最大20機が配備される可能性があると伝えていて、アメリカとロシアの国防相レベルの対話が行われる中でも双方の緊張が続いています。