空手 清水希容 現役最後の演武披露 東京五輪「形」で銀メダル

東京オリンピックの、空手女子「形」で銀メダルを獲得した清水希容選手が19日、現役最後となる演武を披露し、引退の会見で「これからは空手家として精進して頑張っていきたい」と話しました。

大阪市出身で30歳の清水選手は空手女子「形」で正確で流れるような美しい演武を持ち味に活躍し、3年前の東京オリンピックでは銀メダルを獲得しました。

清水選手は今月、現役を引退することを発表し19日、兵庫県尼崎市で開かれた実業団の大会の会場で現役最後の演武に臨みました。

清水選手は最も得意とする形で東京オリンピックの決勝でも演武した「チャタンヤラクーサンクー」を披露し、スピードのあるしなやかな動きに会場から大きな拍手が送られました。

その後の会見で清水選手は「東京オリンピックでの演武を超えるためにこの2年間、競技をやってきたが日常生活で歩くのも大変なくらい、ひざのケガが悪化していた。自分のベストが出せない状況で試合に臨むのは嫌だった」と引退の理由を話しました。

競技人生でもっとも印象に残っていることについては、東京オリンピックをあげ「オリンピックは世界大会だったりいろいろな大会を経験してきたなかでも、比べ物にならないくらいすごい舞台だった」と振り返りました。

そのうえで、今後については「競技は引退するが、これからは空手家として毎日、稽古に励み、自分の納得のいく演武がいつできるかを楽しみにしながら、生涯をかけて空手とつきあっていきたい。指導者の勉強もしながら、空手を日本、そして世界へと普及していけるように活動したい」と意気込みを話していました。