【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5月19日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる19日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領 “東部の前線 要衝でロシア軍撃退”

ウクライナでは、ロシア軍が国境を越えて東部ハルキウ州に侵入し、国境周辺の集落を相次いで掌握したとしているほか、東部ドネツク州の前線でも戦闘が続いています。

ゼレンスキー大統領は18日、SNSへの投稿で、ハルキウ州北部の戦闘でロシア軍がかなりの数の歩兵と装備を失っているとして、ウクライナ側が対抗していると強調しました。

また東部ドネツク州の前線については、困難な状況にあるものの高台の要衝チャシウヤルへのロシア側の攻撃を食い止め、装甲車両20台以上を破壊したと明らかにしました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ロシア軍が最近、ハルキウ州などでウクライナ側に圧力をかけながらチャシウヤルの掌握に向けた動きを強めているとの見方を示しています。

ロシア側がチャシウヤルを掌握すればドネツク州のさらに西側の都市への攻撃に向けた足場を得ることになるため、ウクライナ側も防衛に力を入れているとみられ、その攻防が焦点の1つとなっています。

ロシア国防省“東部ハルキウ州で新たに1つの集落掌握”

ウクライナでは、東部ハルキウ州の北部で国境を越えて侵入したロシア軍が攻勢を強めていて、ロシア国防省は18日、新たに1つの集落を掌握したと発表しました。

17日までの1週間で12の集落を掌握したとしており、これで合わせて13となりました。

ハルキウ州では、国境付近からこれまでにおよそ1万人が避難したとされていますが、地元の知事によりますと、18日にもロシアの攻撃で住宅地に被害が出て、子どもを含む5人がけがをしたということです。

ゼレンスキー大統領 パリ五輪中の休戦拒否する考え

ハルキウ州へのロシア軍の攻撃について、ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、AFP通信のインタビューに「攻撃は第1波だ」と述べ、今後、ロシア軍がさらなる攻撃を仕掛けてくるとみて警戒を強めていることを明らかにしました。

一方でフランスのマクロン大統領が呼びかけている、パリオリンピックの期間中の休戦については、拒否する考えを示しました。

ゼレンスキー大統領はマクロン氏に対し「ロシアがその時間を使ってウクライナ領内に軍を移動させることはないと誰が保証できるのか。敵を利するような休戦には反対だ」と伝えたとしています。