NY株式市場 ダウ平均株価史上最高値を更新 FRB会合受け

20日のニューヨークの金融市場では、FRB=連邦準備制度理事会が示した今後の金利の見通しやパウエル議長の会見を受けて、ことし利下げが想定通り行われるとの見方から円相場が一時、1ドル150円台後半まで値上がりしたほか、ダウ平均株価は史上最高値を更新しました。

20日のニューヨーク外国為替市場ではFRBの会合の参加者による政策金利の見通しは年内に3回の利下げが行われるという内容で、従来の見通しと変わらなかったことや、パウエル議長の会見での発言を受けて、ことし利下げが想定通り行われるとの見方が広がりました。

このため、日米の金利差の縮小が意識されて円買いドル売りの動きが出て、会合の結果の公表前には1ドル=151円台半ばだった円相場は一時、1ドル=150円台後半まで値上がりしました。

その後はドルを買い戻す動きもあって円相場は1ドル=151円台を再びつけるなど荒い値動きとなりました。

また、ニューヨーク株式市場では利下げへの期待から買い注文が増え、ダウ平均株価の終値は前日に比べて401ドル37セント高い3万9512ドル13セントと史上最高値を更新しました。

また、ハイテク関連銘柄の多いナスダックの株価指数と、主要な500社の株価で算出する「S&P500」の株価指数もそれぞれ史上最高値を更新しました。

市場関係者は、「インフレへの懸念からことし行われる利下げの回数が従来の想定の3回から減るのではないかと警戒する投資家もいたが、利下げの回数が維持されたことで安心感が広がった」と話しています。