【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(3月18日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる18日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

大統領選 プーチン大統領が90%近い得票率で圧勝

17日まで投票が行われたロシアの大統領選挙はプーチン大統領が90%近い得票率で圧勝しました。

一夜明けた18日は、ロシアがウクライナ南部クリミアを一方的に併合して10年となり、プーチン大統領はクリミアの支配を誇示し、ウクライナ侵攻を進める姿勢を改めて強調するとみられます。

今月15日から17日にかけて投票が行われたロシアの大統領選挙は、中央選挙管理委員会によりますと、開票率99.76%の時点でプーチン氏は7595万票余りを獲得し得票率は87.29%で、ほかの候補を圧倒して勝利しました。

投票率は18日の時点で77.44%で、国営メディアは、旧ソビエト崩壊以降のロシアの大統領選挙で得票率、投票率のいずれも最も高くなったとしています。

首相時代を含めておよそ四半世紀にわたって実権を握り続けてきたプーチン氏は、大統領としては通算5期目に入り、新たな任期は2030年までの6年間です。

18日でクリミア併合から10年 ロシアの支配誇示か

一方、選挙から一夜明けた18日は、プーチン政権が2014年の3月にウクライナ南部クリミアを一方的に併合してから10年となります。

これにあわせて首都モスクワでは中心部の赤の広場で政権側の支持者などを集めた大規模な集会が計画され、ロシアのメディアはプーチン大統領が出席する可能性もあると伝えています。

プーチン大統領としては、ウクライナがクリミアの奪還を目指す中で、ロシアの支配を誇示するとともに、選挙で圧倒的多数の国民から信任を得たとして、ウクライナ侵攻を進める姿勢を改めて強調するとみられます。

欧米や人権団体 “公正な選挙ではない”

極東の中心都市ウラジオストクではプーチン氏の勝利を歓迎する声が聞かれ、このうち50代の男性は「プーチン大統領は国を正しい方向に導いてくれると思います。ウクライナの状況についても賛成しています。大統領に感謝しています」と話していました。

一方、今回の選挙では、各地の投票所で放火など選挙への反発とみられる動きや、先月、刑務所で死亡した反体制派の指導者ナワリヌイ氏の妻のユリアさんや支援団体の呼びかけで抗議の意思を示す投票も行われました。

欧米や人権団体などからは、対立する主要な候補の立候補などが認められず公正な選挙ではないという批判が相次いでいます。

“圧倒的多数から信任” ウクライナ侵攻など路線継続か

プーチン氏は日本時間の18日朝行った勝利宣言で「誰が私たちを威嚇し、抑圧しようとしても国民がまとまれば、成功することはない」と述べ、欧米との対決姿勢を改めて鮮明にしていて、選挙で圧倒的多数の国民から信任を得たとして、ウクライナへの軍事侵攻などこれまでの路線を続けるものとみられます。