島根県唯一のデパート「一畑百貨店」が閉店

島根県唯一のデパートで、松江市にある「一畑百貨店」が、業績の悪化などを理由に、14日、閉店しました。“百貨店のない県”は全国で3例目となります。

昭和33年に開店した一畑百貨店は、長年、市民に親しまれ、ピーク時の平成14年度には売り上げが100億円を超えましたが、大型ショッピングセンターの進出やコロナ禍の影響などで業績が悪化し、営業を終えることになりました。

店の前には開店前から利用客が集まり、午前10時の開店とともに一斉に入店すると、思い思いに最後の買い物を楽しんでいました。

松江市の37歳の女性は「仕事を頑張ったご褒美にいい化粧品を買うなど励みにしていた。ネットで買い物ができる時代だけど、さみしくなる」と話していました。

そして午後6時半すぎ、百貨店の錦織要社長が集まった人たちに対し、「閉店後も、皆様の心の中に思い出として残るなら、これ以上ない喜びです」と感謝のあいさつを述べ、シャッターが閉められました。

閉店によって、“百貨店のない県”は、山形県と徳島県に続き、島根県が全国で3例目となります。

一方、百貨店によりますと、2023年12月の時点でテナントを含む従業員およそ160人が再就職を希望していて、行政のサポートも受けながら支援を続けていく方針です。

一畑百貨店の思い出についてまとめたWEB特集はこちらです。