“石川、頑張れ” 全国女子駅伝 石川チーム 声援を背に奮闘

「沿道から『石川、頑張れ』や『ありがとう』という声が聞こえた」

京都市で14日行われた全国女子駅伝。今月1日の能登半島地震の被災地、石川のチームの選手たちは”元気を届けたい”と臨んだ大会で、逆に沿道からの声援に励まされたと振り返りました。

今月1日に発生した能登半島地震。

石川のチームの中には被災した地域から出場する選手もいましたが、1人のエントリー変更もなくレースに臨みました。

1区 五島莉乃 選手(右)

1区を任されたのは、石川県出身で実業団に所属する五島莉乃(ごしま・りの)選手。

レース前「石川県の皆さんに元気や笑顔を届けられるような走りを私もチームのみんなも一緒に頑張りたいと思っています」と話していました。

全日本実業団対抗女子駅伝で、2つの区間で区間新記録をマークするなど、実績のある五島選手は2位以下を引き離す独走。区間記録まであと10秒に迫る好タイムで区間賞を獲得し、レース前に誓ったことば通りの走りを見せました。

レース後、五島選手は「レース中、沿道でたくさんの人から『石川、頑張れ』という声が聞こえた。走っていながら胸がいっぱいだった。皆さんたくさんの応援ありがとうございました」と涙を流しながら話し、沿道からの声援に感謝の思いを口にしました。

チームは、その後順位を落としたものの、アンカーで筑波大学4年の澤井柚葉選手が競技場に姿を見せたときには、スタンドにいた人たちからは、ひときわ大きな拍手が送られていました。

レース後、澤井選手は「競技場に入る前から、沿道からの応援がすごかった。苦しくなっても頑張ろうと思えるレースだった。本当に走ってよかった」と話し、五島選手と同じく、声援が力になったと明かしました。

競技場を出たあとも、行き交う人たちが澤井選手など石川のチームに「おつかれさま」などと声をかけている様子がありました。

石川のチームは観戦する人たちからの声援も力に変えて被災地に少しでも元気や笑顔を届けたいと奮闘しました。