中でも前回の倍以上の61人が出場した男子は、日本記録保持者の鈴木健吾選手や、日本歴代4位のタイムを持つ其田健也選手はいずれも途中棄権。
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“一発勝負”象徴する結果に【解説】マラソン MGC
マラソンのオリンピック代表選考の透明性を高めるため、前回の東京大会に合わせて初めて導入された代表選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップ。
2回目となった今回は“一発勝負”のレースを象徴するような結果になり、その難しさも浮かび上がりました。
(スポーツニュース部 記者 古堅厚人)
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【解説】大舞台で冷静さ光った最年少 MGC女子 鈴木優花
“有力選手” 力を出せず
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日本歴代3位のタイムを持ち、世界選手権から、わずか1か月半の間隔で出場した山下一貴選手は32位に沈みました。
レース後、山下選手は調整がうまくいかなかったことを悔やみました。
山下一貴選手
「世界選手権から1か月半あればできるかなと思ったが、手も足も出ないような全然ダメダメな状態だったので甘く見てた部分もあるかと思う」
“夏の五輪想定”も難しいコンディションに
本番を見据え20度前後の気温を想定して10月に開催された今回のMGCでしたが、当日は、朝から冷たい雨が降って気温も上がらず、スタート前の気温は14.5度。選手たちにとっては難しいコンディションとなりました。
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夏のオリンピックを想定した環境とはほど遠くても、それも含めて“一発勝負”の大会ならではで、そこに合わせることができた選手が代表に選ばれるという方式は公平だと思います。
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日本陸上競技連盟の高岡寿成シニアディレクターは、結果を残した選手たちをたたえました。
高岡寿成シニアディレクター
「パリのオリンピックの日も、スタート時間も決まっているのと同じように、この大会も2年ほど前から決まっていた。そういった中でコンディションを合わせるという意味では、同じことなのかと思っている。パリ大会の本番でも合わせられる力というのが、当然、必要になってくる部分なので、合わせられた選手がやはりすばらしかった」
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また、瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは雨が降る中で行われたレースを踏まえ、次のように指摘しました。
瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダー
「天候を味方にする選手にならないといけないと思うし、どんなことになっても走れる選手を養うのがMGCだと思っている」
世界と戦える選手の代表選考は
それでも「世界と戦える選手」の選考につながったかどうかは未知数です。
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男子で優勝した小山直城選手の自己ベストは2時間7分40秒、2位に入った赤崎暁選手は2時間9分1秒。
女子で優勝した鈴木優花選手は今回のMGCで更新した2時間24分9秒が自己ベストです。
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世界のマラソンは男子は2時間0分台に突入し、女子も2時間11分台と高速化に拍車がかかっています。
瀬古ロードランニングコミッションリーダーも奮起を促しました。
瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダー
「今の記録では世界と戦えないと思うので、オリンピックまでにいい記録を出してもらうことに挑戦してもらいたい」
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一発勝負を制して代表の座を勝ち取った選手たちがパリの舞台で世界との差をどこまで縮めることができるのか、MGCというマラソンのオリンピック代表選考の形も問われることになります。
《MGC パリ五輪代表内定》
【男子】
1.小山直城(Honda) 2:08:57
2.赤崎暁(九電工) 2:09:06
【女子】
1.鈴木優花(第一生命グループ) 2:24:09
2.一山麻緒(資生堂) 2:24:43