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ラグビーW杯 日本 アルゼンチン戦メンバー発表 SHは齋藤直人

ラグビーワールドカップフランス大会に臨んでいる日本代表は6日、勝てば1次リーグ突破となるアルゼンチン戦に向けた23人のメンバーを発表しました。先発にはキャプテンの姫野和樹選手やチーム最年長、37歳の堀江翔太選手が入ったほか、ウイングにシオサイア・フィフィタ選手が今大会初めて入りました。

スクラムハーフには2試合連続で齋藤直人選手が入り、ふくらはぎのけがから復帰を目指していた流大選手はメンバー外となりました。

一方、アルゼンチンもメンバーを発表し、前のチリ戦から11人が入れ代わり、主力が顔をそろえる布陣です。

記事後半では両チームの23人のメンバーをお伝えしています。

目次

日本は先発1人変更 WTBフィフィタが初先発

世界ランキング12位の日本は、ここまで1次リーグを2勝1敗とし、8日にナントで1次リーグ突破をかけて世界9位のアルゼンチンと対戦します。

6日、勝てば決勝トーナメント進出が決まる大一番に向けて先発と控えのメンバー23人が発表されました。

初先発のWTB シオサイア・フィフィタ選手(右)

このうち15人の先発メンバーは、第3戦のサモア戦から1人入れ代わり、ウイングに力強い突破が持ち味のシオサイア・フィフィタ選手が今大会初めて入りました。

また、フォワードにはキャプテンの姫野和樹選手や、ベテランのリーチ マイケル選手、チーム最年長、37歳の堀江翔太選手が入りました。

スタンドオフ 松田力也選手

スタンドオフにはキックが好調な松田力也選手、攻撃の起点となるスクラムハーフに齋藤直人選手が入り、ふくらはぎのけがから復帰を目指していたスクラムハーフの流大選手は2試合連続でメンバー外となりました。

(中央)流選手(右)山中選手 サモアとの試合後

このほか控えメンバーには、大会期間中に招集されたフルバックの山中亮平選手などが入りました。

アルゼンチンは、世界屈指のフィジカルの強さが持ち味のチームで、日本はスクラムなどのセットプレーやディフェンスで、どこまで粘れるかが勝負のポイントになります。

ともに勝ち点「9」で迎える大一番は、日本時間8日の午後8時開始予定で、勝ったほうが決勝トーナメントに進出します。

アルゼンチン戦に向け試合会場で練習

日本代表は6日、アルゼンチン戦に向けて試合会場のナントで練習を行いました。

報道陣に20分ほどが公開され、キャプテンの姫野和樹選手などのフォワード陣はスクラムを組んで芝の状態を確かめたほか、チーム最年長、37歳の堀江翔太選手などのフッカーはラインアウトのスローイングを念入りに確認していました。

姫野主将とリーチ マイケル選手

報道陣に20分ほどが公開され、キャプテンの姫野和樹選手などのフォワード陣はスクラムを組んで芝の状態を確かめたほか、チーム最年長、37歳の堀江翔太選手などのフッカーはラインアウトのスローイングを念入りに確認していました。

バックス陣はグラウンドを歩いたりパス練習を行ったりと軽めの調整で、アルゼンチン戦で今大会初出場初先発となるウイングのシオサイア・フィフィタ選手はリラックスした表情で汗を流していました。

中村選手が見守る中 キック練習する松田選手

スタンドオフの松田力也選手は、ここまで成功率93%を超える好調なプレースキックの練習を行っていました。

《日本代表 選手・HC会見》

ジェイミー・ジョセフHC「自分たちのラグビーすることが大切」

日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチは練習後の会見で「選手たちのメンタルやフィジカルのコンディションはすばらしい状態にある」とチームの状態に自信を示しました。

そして「相手にとっても自分たちにとっても大切な試合になる。これまで練習してきたタックルやスクラム、モールといった部分で成果を出していきたい。80分間にわたって自分たちのラグビーをすることが大切だ」と話しました。

一方、今大会初めて起用するウイングのシオサイア・フィフィタ選手について「ここ最近、すばらしいプレーを見せてくれていた。彼はグラウンドに出て貢献できるとてもいい選手で、アルゼンチン戦には必要だ」と期待していました。

姫野和樹主将「大一番で死闘になる」

キャプテンの姫野和樹選手は「アルゼンチン戦はフィジカルな試合になると思うが、ここ数試合、そういう試合をしてきた自信がある。相手の情熱的でフィジカルなラグビーに対して自分たちが受けずに倒していくことでゲームの流れをつかめると思っている」と試合のポイントを話しました。

そのうえで「注目の一戦になると思うが、自分の役割を100%遂行することしか考えていない。1次リーグを突破するには全員が自分の役割と仕事を理解して力を発揮することだ。そうすれば自分たちのほしい結果がついてくる」と冷静に話しました。

そして最後に日本のファンに向けて「アルゼンチン戦は大一番で死闘になると思う。その中で声援がパワーになる。われわれ日本代表だけではなく、日本中でワンチームとなって戦うことが死闘を制するキーポイントになる。ぜひ大きな声援をよろしくお願いします」と勝利のためのあと押しを呼びかけました。

稲垣啓太「いまが刀を振るとき」

プロップの稲垣啓太選手は「チームの状態はよくなってきている。選手個人の能力が上がってきていると思うし、それに比例してチームの能力も上がってきている」と自信を示しました。

そのうえで「80分間かけてスクラムやラインアウトでプレッシャーをかけられるよう準備してきた。大事なのはマイボールを確実にバックスに供給することだ。やってはいけないことは反則を重ねること。ロースコアの試合になると思っているが、一つの反則が相手のペナルティーゴールでの3点につながるし、陣地を一気に回復されて勢いを与えてしまう」と、試合のポイントを話しました。

そして試合に臨む自分たちを『侍』に例えて「侍が刀を抜いたら相手を殺すか自分が死ぬかの2択だ。今のチームの状況はそれに似ている。いまが刀を振るときだと思っている」と大一番に向けて闘志を燃やしていました。

中村亮土「魂を込めて全力を尽くしたい」

センターで先発出場する中村亮土選手は、アルゼンチンの印象について「ディフェンスがしっかりしている。選手1人ひとりのタックルがいいし、ジャッカルができるメンバーもたくさんいる。規律をしっかり保っていて簡単には突破できないチームだと思う」と話しました。

試合のポイントについては「キックの使い方が重要になってくる。ディフェンス面はこれまでよりもレベルアップして臨まないと接戦で勝つことはできない」という認識を示しました。

また攻撃面では「速いプレーでアタックし続けることだ。フェーズを重ねていくと、相手はペナルティーをしやすい傾向にある。しっかりスペースにボールを運びトライにつなげてきたい」と話しました。

そして大一番を前にした心境について「特別な気持ちだ。日本ラグビーにとっても今回の一戦は大事だと思っている。もちろん結果を求めていくが、1つ1つのプレーが未来の日本代表にとって大事なものになる。魂を込めて全力を尽くしたい」と力強く語りました。

坂手淳史「ジャパンのスクラム組んでいきたい」

控えメンバーに入ったフッカーの坂手淳史選手は試合のポイントの一つになるセットプレーについて「アルゼンチンはスクラムに自信を持っていると思うが、自分たちも相手の組み方をずっと分析してきてたくさん対策を練っている。まずは8人で固まって1つの方向を向くジャパンのスクラムを組んでいきたい。組む前のセットアップや相手との間合い、それにレフェリーとコミュニケーションをとることでいいスクラムが組める。アルゼンチンはグラウンド中盤でのラインアウトでペナルティーねらいでモールを組んでくると思う。そこでのプレッシャーのかけ方を練習してきたのでそれを出したい」と話していました。

そのうえで大一番となる試合について「日本ラグビーの未来につながる大事な一戦になる」と決意を込めて話していました。

シオサイア・フィフィタ「やっとチャンスが来た」

今大会初出場初先発となるウイングのシオサイア・フィフィタ選手は「メンバー発表で名前が呼ばれたときはうれしかった。やっとチャンスが来たのでワクワクしている」と心境を話しました。

そして「フィジカルで勢いを生み出し相手の弱いところにアタックしていきたい。キックを蹴り合う展開になると思うので、その中でウイングとしての役割を果たしたい。相手にビッグタックルをしたい」と意気込みを語っていました。

◆日本代表 先発メンバー◆

【FW(フォワード)】

1.稲垣啓太(33)
2.堀江翔太(37)
3.具智元(29)
4.ジャック・コーネルセン(28)
5.アマト・ファカタヴァ(28)
6.リーチ マイケル(35)
7.ピーター・ラブスカフニ(34)
8.姫野和樹(29)※キャプテン※

【BK(バックス)】

9.齋藤直人(26)
10.松田力也(29)
11.シオサイア・フィフィタ(24)
12.中村亮土(32)
13.ディラン・ライリー(26)
14.松島幸太朗(30)
15.レメキ ロマノ ラヴァ(34)

【控えメンバー(8人)】

16.坂手淳史(30)
17.クレイグ・ミラー(32)
18.ヴァル アサエリ愛(34)
19.ワーナー・ディアンズ(21)
20.サウマキ アマナキ(26)
21.福田健太(26)
22.山中亮平(35)
23.ジョネ・ナイカブラ(29)

アルゼンチンもメンバー発表 主力そろえた布陣

6日、ナント近郊の町で行われたアルゼンチン代表のメンバー発表の記者会見には、マイケル・チェイカヘッドコーチと、キャプテンのフリアン・モントーヤ選手が出席しました。

アルゼンチンは、先週のチリ戦では主力選手の多くを温存して、日本戦に備えていて、先発メンバーはチリ戦から、11人が入れ替わっています。

キックの名手 エミリアーノ・ボッフェーリ選手

▽25歳の司令塔、サンティアゴ・カレラス選手がスタンドオフで先発するほか
▽キックの名手でウイングのエミリアーノ・ボッフェーリ選手
▽日本のリーグワンでプレーし、前日の5日まで別メニューで調整を続けていたフランカーのパブロ・マテーラ選手など主力が顔をそろえました。

また、控えには2015年のワールドカップの得点王で、先週のチリ戦で100キャップを達成したスタンドオフのニコラス・サンチェス選手が入るなど、層の厚い布陣となっています。

《アルゼンチン代表 選手・HC会見》

【チェイカ ヘッドコーチ】
「日本は非常によく組織され、自分たちがやるべきことをわかっているチームだ。前回大会で準々決勝に進出したのは日本なので日本のほうが優勢で、われわれはチャレンジャーの立場だ。勢いを作って、日本にプレッシャーをかけたい」

【モントーヤ主将】
「大切な試合となるが、日本はすばらしいチームで、キッカーもすばらしい。ただ自分たちのラグビーをし続けたい。今週は非常に調子がいいので、その調子を続けて、試合に臨みたい」と話していました。

◆アルゼンチン代表 先発メンバー◆

【FW(フォワード)】

1.トーマス・ガジョ(24)
2.フリアン・モントーヤ(29)※キャプテン※
3.フランシスコ・ゴメス コデラ(38)
4.ギド・ペッティ パガディサバル(28)
5.トマス・ラバニニ(30)
6.パブロ・マテーラ(30)
7.マルコス・クレメル(26)
8.フアン マルティン・ゴンザレス(22)

【BK(バックス)】

9.ゴンサロ・ベルトラノウ(29)
10.サンティアゴ・カレラス(25)
11.マテオ・カレラス(23)
12.サンティアゴ・チョコバレス(24)
13.ルシオ・シンティ(23)
14.エミリアーノ・ボッフェーリ(28)
15.フアン クルス・マリア(27)

【控えメンバー(8人)】

16.アグスティン・クリービー(38)
17.ジョエル・スクラビ(29)
18.エドゥアルド・ベージョ(27)
19.マティアス・アレマンノ(31)
20.ペドロ・ルビオロ(20)
21.ラウタロ・バザン べレス(27)
22.ニコラス・サンチェス(34)
23.マティアス・モロニ(32)

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