ラグビー イングランド代表 継承される“伝説のキック”

「伝説のキックが受け継がれる」

ラグビーワールドカップフランス大会、日本に逆転勝ちしたイングランド代表。この試合でも、司令塔のジョージ・フォード選手のキックから次々とチャンスが生まれ、得点につながりました。

初戦のアルゼンチン戦では鮮やかなドロップゴールなどキックでチームの全得点をたたき出したフォード選手。

日本戦のあと、ある人物からキックの指導を受けていたことを明かしました。

その人物とは、北半球のチームとしてイングランドをワールドカップ史上唯一の優勝に導いたレジェンド、ジョニー・ウィルキンソン氏です。

2003年大会のオーストラリアとの決勝、延長戦も残り時間わずかでウィルキンソン氏は利き足ではない右足でドロップゴールを決め、イングランドが優勝を果たしました。

そのシーンは今も語り継がれる名場面となっています。

そんな”キックのレジェンド”、ウィルキンソン氏は、イングランド代表のキャンプにたびたび訪れ、フォード選手のほか、同じスタンドオフのキャプテン、オーウェン・ファレル選手やマーカス・スミス選手にさまざまな種類のキックを教えているということです。

「ゴールを狙う際にはポストを気にするな」

こう指導を受けたというフォード選手は…。

ジョージ・フォード選手
「ポストの位置は知っておく必要があるが、コントロールできるのはボールを置く場所と自分の体だけだと学んだ。彼に教えてもらえるのは非常に光栄だ」

日本戦で勝利を決定づけたのも、フォード選手の絶妙なキックパスから生まれたトライでした。

「タフな試合になることはわかっていたが、勝ってよかった」とフォード選手。

“伝説のキック”が受け継がれるイングランド代表。

キックで1次リーグ2連勝と弾みをつけ、2回目の優勝を目指します。

ボーズウィックHC「選手たちはよくやった」

イングランド代表のスティーブ・ボーズウィックヘッドコーチは「選手たちは本当によくやった。日本はきちんとした戦術を立ててきて、ワールドカップのほかのチームがどこもしていないようなプレーをしてきた。そんな中でわれわれは結果を出すことができた。きょうの日本はとてもスマートでいつもと違うやり方でプレーをしてきた。ディフェンスラインの裏にキックをしてくるなど予想外のプレーもあり、自分たちにとって厳しい試合にされた」と日本を評価していました。