阪神 優勝 バースさん「次は日本一に」赤星さん「常勝軍団に」

プロ野球・阪神が18年ぶり6回目の優勝を決めたことについて、岡田監督と深い関係にある球団OBが祝福のコメントです。

このうち阪神が38年前にリーグ優勝した当時、三冠王を獲得し岡田彰布監督とチームメートだったランディ・バース(69)さんがNHKのオンライン取材に応じ「本当に喜ばしいことで私もうれしい。次は岡田監督が日本一になることを心から願っている」と笑顔で話しました。

バースさん「岡田監督が日本一になることを願っている」

バースさんは1985年から2年連続で三冠王を獲得し、当時、岡田監督とともに中軸を打っていました。

3者連続HR バースさんに迎えられる岡田監督(1985年4月)

1985年4月の巨人戦でのバース、掛布、岡田のバックスクリーンへの3者連続ホームランは、今も語り継がれる印象的なシーンで、この年、リーグ優勝、そして日本一に突き進みました。

バースさんは阪神の18年ぶりのリーグ優勝を受けて、アメリカ・オクラホマ州で現地時間の14日、NHKのオンライン取材に応じました。

この中でバースさんは「すごくうれしい知らせだ。阪神のファンにとってはリーグ優勝までに長い時がたっているから何か勇気を与えてくれる気持ちになる」と笑顔で話しました。

バースさん 野球殿堂入り表彰(7月)

ことし7月には、名古屋市で行われた野球殿堂入りの表彰式で岡田監督に会ったということで「彼が阪神の監督になったことは本当にうれしかった。一緒に戦った仲だから僕たちはよい関係を保っている。表彰式で会ったときにも、岡田監督は大きな仕事をすると思っていたよ。リーグ優勝おめでとう」と祝福のメッセージを送りました。

またバースさんはファンや岡田監督に対して「阪神ファンにとって、この優勝は本当に喜ばしいことで私もうれしい。阪神ファンは調子の良いときも悪いときもずっと応援してくれる。ことしは彼らが歓喜する年だ。次は岡田監督が日本一になることを心から願っている」と笑顔で話していました。

2005年優勝“レッドスター”赤星憲広さん「常勝軍団に」

阪神の元選手で岡田彰布監督のもとで前回、2005年に優勝した赤星憲広さんは「選手たちが試合を重ねるごとに力をつけていった。選手たちには日本一をつかみ取って常勝軍団になってほしい」とエールを送りました。

赤星憲広さん(2月 キャンプで臨時コーチ)

赤星さんは18年前の2005年、3割を超える打率と、60個の盗塁を決めてセ・リーグの盗塁王を獲得し、優勝に貢献しました。

赤星さんはNHKの電話インタビューに応じ、ことしの阪神の強さについて「ずばぬけた数字はないが個々の選手が自分のやるべきことをこなして試合を重ねるごとに力をつけて強くなっていった。特に若手が活躍したことが大きい」と分析しました。

前回、2005年に優勝した当時の岡田監督との違いについては「僕たちが優勝したときは、その2年前にも優勝経験があったこともあり、監督とはあまり会話をしなくても選手の考えを理解してくれていた」と振り返ったうえで「今のチームは優勝経験がないので、監督はシーズン前に選手たちとの対話を増やしたいと話していた。監督は『今の子たちは、こう考えているらしいんだよ』と話している姿を見て、選手との距離が近いんだなと実感した。監督が手腕を発揮して若手の能力を見事に開花させることができたと思う」と話していました。

選手たちに向けては「僕自身、優勝したことがすごくその後の野球人生につながった。ことしのチームは若いので、この経験をいかして常勝軍団になってほしい。リーグ優勝で満足せず気持ちを切り替えて準備をして、1985年以来の日本一をつかみとってほしい」とエールを送っていました。

岡田監督「13ゲームは圧倒ですよね。おーん」

18年ぶりの優勝を決めた阪神。岡田彰布監督はNHKの番組で14日の時点で、2位に13ゲームの差をつけて優勝したことについて「13ゲームは圧倒ですよね。おーん。2位と何ゲーム離れていると計算しているわけではなく、いつの間にか13ゲームという感じだ」と監督らしい独特な表現をしました。

(左から)「JFK」鉄壁のリリーフ陣(2005年)

好投を続けるリリーフ陣については前回、自身が指揮した2005年に勝ちパターンのリリーフとして優勝の原動力となったジェフ・ウィリアムス投手と藤川球児投手、それに久保田智之投手の「JFK」(じぇい・えふ・けー)を引き合いに出して「ことしのリリーフはJFKにはなれないけど、その時に投げていたほかのリリーフよりはみんな数段上だ。日替わりで誰が投げても抑えてくれた。誰かが抑えたら自分が打たれるわけにいかないといい意味で競争が生まれた。JFKがいたらもっと楽でしたけどね」とチーム内の競争が成長につながっていたことを伺わせました。