サッカー女子W杯 スウェーデンがアメリカに勝利 日本と対戦へ

サッカー女子のワールドカップは6日、スウェーデンがペナルティーキック戦の末、3連覇を目指したアメリカを破り、準々決勝で日本と対戦することになりました。

準々決勝は今月11日(金)、日本時間の午後4時半から行われます。
NHKは総合テレビで中継し、NHKプラスでも配信します。

スウェーデン×アメリカはPK戦で決着

大会は決勝トーナメントの1回戦が行われ、世界ランキング1位のアメリカと1次リーグを全勝で突破した世界3位のスウェーデンがオーストラリアのメルボルンで対戦しました。

試合は高い攻撃力で史上初の3連覇をめざずアメリカと、高さを生かしたセットプレーを得意とするスウェーデンがともに集中した守りで得点を許さず、0対0のまま今大会初の延長戦に入りました。

延長でもゴールを決めることができず、試合はペナルティーキック戦にもつれ込みました。

アメリカの7人目が外したのに対し、スウェーデンの7人目もアメリカのゴールキーパーが止めたかに見えましたが、映像を確認した結果ゴールが認められ、スウェーデンが激闘の末、ベスト8進出を決めました。

スウェーデンは今月11日、ニュージーランドのオークランドで行われる準々決勝で日本とベスト4をかけて対戦します。

アメリカ 3連覇ならず

過去8大会すべてに出場し、優勝4回を含めてすべてベスト4以上だったアメリカは、初めて決勝トーナメント1回戦で敗れ、3連覇を逃しました。

勝負を分けたのはわずかな「差」

アメリカの猛攻を最後までしのいでペナルティーキック戦の末、準々決勝進出を決めたスウェーデン。
勝負を分けたのはわずかな「差」でした。

大会3連覇を目指すアメリカは、1次リーグ2得点のホラン選手や、代表で200試合以上出場しているエースのモーガン選手などが積極的な攻めを見せ、試合を通じてスウェーデンの3倍となる21本のシュートを打ちました。

しかし、スウェーデンのゴールキーパー、ムショビッチ選手が何度も好セーブを見せて、延長戦も含め最後までアメリカにゴールを割らせませんでした。

勝敗の行方はペナルティーキック戦へもつれ込みました。

先に追い込まれたのはスウェーデンでした。

両チーム4人目まで終えたところで2対3。

アメリカの5人目が決めれば敗退が決まる場面。シュートが枠の外に外れ、スウェーデンが踏みとどまりました。

6人目はそれぞれ決めて7人目。先にアメリカの選手が外し、次を決めればスウェーデンの勝利が決まる場面。

スウェーデンの7人目、フルティグ選手のシュートは、アメリカのゴールキーパー、ネアー選手の読みが勝って止められたかに見えました。

スタジアムが静寂に包まれる中、映像の確認が行われ、ボールはわずかにゴールラインを越えていたとしてゴールは認められました。

スウェーデンはわずかな「差」で劇的な勝利を手にしました。

一方、これまでワールドカップで準決勝まで進めなかったことは1度もないアメリカ。決定的な場面を何度も作りながらも決めきれず、初めて決勝トーナメント1回戦で姿を消しました。

日本 準々決勝で対戦のスウェーデンは

日本が準々決勝で対戦するスウェーデンは世界ランキング3位。ワールドカップは9大会連続9回目の出場です。

ワールドカップは2003年大会の準優勝が最高で、前回大会は3位となっています。

2021年の東京オリンピックでは銀メダルと、世界の舞台で安定した成績を残しています。

今大会は1次リーグを3戦全勝で突破し、決勝トーナメント1回戦では世界1位のアメリカの猛攻を堅い守備で守りきりました。

延長戦でも0対0で決着がつかず、ペナルティーキック戦の末、勝って準々決勝に進みました。

スウェーデンは平均身長1メートル71センチ余りと長身の選手がそろい、堅守と高さを生かしたヘディングなどの攻撃を得意としています。

特に1メートル78センチのアマンダ・イルステッド選手は、ディフェンダーながらコーナーキックからのヘディングで1次リーグ3得点を挙げています。

日本はこれまでワールドカップでスウェーデンと3回対戦し、1991年第1回大会の1次リーグで0対8、続く第2回大会の1次リーグで0対2で敗れていますが、日本が優勝した2011年の第6回大会では準決勝で3対1で勝利しています。