ビッグモーター 経営陣処分も詳しい説明なし 顧客対応が焦点

中古車販売会社の「ビッグモーター」が故意に車を傷つけるなどして保険金を不正に請求していた問題で、会社は18日ホームページで社長などの処分を発表しました。会社は今の経営陣のもとで再発防止に取り組むとしていますが、依然、経営陣による詳しい説明はないままで、顧客や取引先にどう向き合うかが焦点となります。

「ビッグモーター」は18日、外部の弁護士でつくる特別調査委員会がまとめた調査報告書の全容をホームページで公表するとともに兼重宏行社長の報酬全額を1年間返上するなどとした経営陣の処分を決めました。

処分の理由について会社は、すべての取締役がコーポレートガバナンスの機能不全やいびつな企業風土の醸成に重大な責任を負っているためだとしています。

ただ、調査報告書で指摘された保険金の請求をめぐる不正行為や法律や社内ルールを順守しない組織運営について、経営陣の関与の有無には言及していません。

会社は今の経営陣のもとで再発防止に取り組むとしていますが、依然経営陣による詳しい説明はないままで、顧客や取引先にどう向き合うかが焦点となります。

一方、会社は保険金の不正請求について去年11月から自主的に調査しているとした上で損害保険会社に請求した自動車保険の保険金の水増し額が今月16日の時点で1台あたり3万9000円余りとなっていることを明らかにしました。