トルコの中部にビュクリュカレという遺跡があります。この遺跡で去年の5月、松村公仁さんがリーダーをしている日本の研究者のグループが粘土の板を見つけました。グループは、この板が3300年ぐらい前のヒッタイト王国のものだと考えています。
板は手のひらぐらいの大きさで、くさび形文字が70行ぐらい書いてあります。ヒッタイトのことばと、宗教の行事などで使っていたフリということばです。フリのことばで書いた粘土の板は今までにヒッタイト王国の首都など大事な都市だけで見つかっています。グループは、ビュクリュカレも王国と関係がある大事な都市だったと考えています。
松村さんは「調べ始めてから10年以上過ぎて、初めてほとんど壊れていない形で粘土の板が見つかりました。これからも大事なものが見つかるのではないかと思います」と話しています。