絹の糸は、蚕という虫が作った繭からとります。糸をとるために繭を煮るので、繭の中にいる蚕は死んでしまいます。
絹の糸の生産が盛んだった長野県岡谷市の小学校4年生、八並伸之介さんは5歳のときから野生の蚕を育てています。八並さんは、蚕が死なないように糸をとりたいと考えていました。
去年、八並さんは「ウスタビガ」という蚕の繭に穴があるのを見つけました。穴から蚕を出したあと、繭を煮ると、2mぐらいの糸をとることができました。蚕も別の場所で育てることができました。
八並さんは、小学生の科学のコンクールで日本で1番の賞をもらいました。
八並さんは「蚕から大きくなったガもかわいくて美しいし、糸もとることができたので、うれしいです。将来は虫などの研究者になりたいです」と話しました。