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1月27日のニュース

規制委 原発事故報告書案了承 汚染激しく廃炉作業影響おそれも

東京電力福島第一原子力発電所の事故について、原子力規制委員会はおととしから再開した調査の報告書案を27日の会合で了承しました。規制委員会は原子炉建屋の上部で放射性物質の汚染が予想以上に激しく、今後の廃炉作業に影響するおそれがあるとしています。

福島第一原発の事故では、3つの原子炉で核燃料が溶け落ちるメルトダウンが起き、水素爆発が発生するなどして放射性物質が放出されました。

原子力規制委員会はおととしから再開した事故調査の報告書案を27日の会合で了承しました。

この中では、当時、1号機から3号機の3基にあったとされる放射性物質のうち、最大でおよそ1割に当たる合わせて7京ベクレルが、2号機と3号機の建屋上部にあるシールドプラグと呼ばれる「ふた」に、今も付着していると推測されるとしています。

規制委員会はこの部分の汚染が予想以上に激しいとして今後、事故で溶け落ちた核燃料、燃料デブリの取り出しなど、廃炉作業に影響するおそれがあるとしています。

これについて更田豊志委員長は会見で「溶けた核燃料が付着しているほどの汚染で放射線を遮ることが難しく、廃炉のやり方に与える影響が大きい」と述べました。

報告書案は一般から意見を募るパブリックコメントを経て、今年度中に正式に取りまとめられる見通しです。

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