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12月24日のニュース

福島第一原発2号機 燃料デブリ取り出し開始 1年程度遅れる

福島第一原子力発電所の廃炉で、最大の難関とされる「燃料デブリ」の取り出しを、国と東京電力は来年、2号機で始める予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で開始が1年程度遅れるとの見通しを明らかにしました。

国と東京電力は、溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」の最初の取り出しを来年2号機で始めるため、イギリスでロボットアームの開発を行ってきました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大でイギリスでの試験が行えないなど開発が遅れ、来月予定している日本への輸送も困難な状況となっています。

このため、国と東京電力は少なくとも1年程度、取り出しの開始が遅れるとの見通しを明らかにしました。

ロボットは来年4月をめどに日本に運び、残りの試験を国内で行って、遅れを最小限にとどめたいとしています。

また、今年度中に開始するとしていた1号機の格納容器内部の調査についても、配管などが入り組んでいてロボットを通すルートを作る作業が難航していることから、調査開始を来年度に延期すると発表しました。

こうした作業の遅れについて、東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの小野明代表は「廃炉全体の工程の遅れにはつながらないと考えている。スケジュールありきではなく、やるべきことをしっかりとやっていきたい」と述べました。

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