デジカメに復活の兆し!?人気のミラーレスとは
スマートフォンに押されて販売不振が続いていたデジタルカメラ。それが今、復活の兆しが出ているといいます。けん引しているのは、「ミラーレス」と呼ばれるカメラ。どういうことなのでしょうか。
わたし最近、写真はスマホで撮ることがほとんどなんで、そもそも「ミラーレス」という言葉自体を知りませんでした。どんなカメラなんですか。
そうね、「ミラーレス」は、その名前のとおり、本体の中に「反射鏡がない」タイプのカメラのことで、その分、一眼レフカメラよりも小さくて軽いのが特徴。さらに、レンズが用途に応じて交換できるから、本格的な撮影気分を味わえるというのが売りの一つになっているみたい。
ニコンは今月、ミラーレスの新しい機種を3年ぶりに発表。価格は40万円余りするんだけど、大型の画像センサーが搭載されていて、一眼レフ並みの高画質の写真を撮れるんだって。この分野では、ソニーが高級機種の投入で先行していて、キヤノンも年内に新たな機種を発表する予定。ミラーレス向けの交換レンズを造っている富士フイルムは、生産能力を今の1.7倍に拡大するそうよ。
各社がミラーレスに力を入れているんですね。どうしてそんなに人気が出ているんですか。
背景には、若者を中心に写真の撮影にこだわる人が増えていることがある。スマホの普及でSNSに写真を投稿する人が増え、「友人よりもきれいな写真を撮りたい」「すてきな写真で“いいね!”が欲しい」と、いわゆる「インスタ映え」を重視する傾向が強まっているでしょ。だからメーカー各社は、スマホでは満足せず、「本格的な撮影をしてみたい」という人たちにミラーレスを選んでもらおうと躍起になっているんだって。
画質の向上はもちろん、背景をぼかした撮影ができるものや、自撮りがしやすいようにモニター画面が回転するタイプも登場している。こうしたことから、ミラーレスの出荷台数は、去年は4年ぶりにプラスに転じ、ことしに入ってから半年間では、去年の同じ時期に比べて9%の増加と、着実に増えているそうよ。
ミラーレスの人気が高まっているんですね。でもデジカメ市場全体としてはどうなんですか。
そうね、デジカメ全体を見ると、まだまだ厳しい状況にある。特に、高画質カメラの代表として存在感を示してきた「一眼レフ」は各社が苦戦。出荷台数を見ると、2014年以降、減少が続き、この半年間では、去年の同じ時期に比べて24%減少して、初めてミラーレスの台数を下回ってしまったの。当面は、ミラーレスがどこまで市場を活性化できるかが鍵になりそうね。
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