夏だけで2回のセール どうだった?
デパート業界が売り上げアップに向けて初めて行った「夏セールの2回化」。1回目は6月末から、2回目が7月末から行われました。主力となる衣料品は、1回目は初夏向け、2回目は真夏向けを対象にするなどきめ細かく分けて、消費を呼び起こす狙いでした。日頃、ライバルとして競い合うデパート各社が初めて足並みをそろえた、この取り組み。狙いどおり売り上げアップにつながったのでしょうか?
セールが2回になるって、値下がりした商品を買えるチャンスが増えるのは歓迎されるかもしれないけど、つい財布のひもが緩んで無駄づかいもしてしまいそう。
セール自体は、デパート側にとっては上々の結果だったそうよ。
企画した日本百貨店協会によると、1回目のセールは客足が伸びて、6月の主力の衣料品の販売は去年の同じ月と比べて4.3%増加。
全国のデパート全体の売り上げを2か月ぶりのプラスに押し上げたんだって。
2回目のセールも、多くの店舗で、期間中の売り上げが前の年を上回り、中には10%も売り上げが増えた店もあったということで、「夏セールの2回化」の手応えを感じたとしている。
ところが、7月を通してみれば、デパート全体の売り上げは6.1%減少してしまったんだって。
セールは好調だったというのに、一体どうして?
理由は、この夏の猛暑。連日の猛烈な暑さで外出が控えられ、デパートの来店客も減ってしまった。
日本百貨店協会の聞き取りでは、6割を越える店舗で来店した客数が減ったと答え、全体の来店客数は3.9%減少した。
2回目のセールが始まったのは、おおむね7月27日から。
期間中は、客足がいかに好調だったとはいえ、数日間のセールだけでは、それ以前の来店者数の落ち込みを、挽回するには至らなかったということね。
猛暑に加えて、西日本豪雨や台風の上陸もあり、天候に大きく左右される結果になった。
7月から8月にかけての40℃前後の暑さは、気象庁も「一つの災害だ」と指摘したほど。消費にも大きな影響があったということなんですね。でも、せっかく手応えがあったはずの「セール2回化」の取り組み、今後はどうなるの?
天候の影響を受けたとはいえ、売り上げアップにはつながっているとして、日本百貨店協会では今後も続けたいとしている。
この冬も年末商戦が終わったあとの来年1月ごろに再び業界をあげた取り組みを行って、消費を盛り上げたいそうよ。
セールを2回にわける取り組みは、存在感を増すネット通販などに対抗しようと始まったもの。
全国のデパートでの衣料品の売上額は去年は1兆8397億円と、ピークだった平成3年の半分以下にまで減っていて、デパート業界が持つ危機感は強い。
買い物客がデパートに訪れたくなるような、魅力的な取り組みを続けて打ち出すことができるのかが課題になりそうね。
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