NEW2018年01月19日

シラスウナギ激減 土用の丑の日ピンチ?

今、ウナギの稚魚の「シラスウナギ」が極端に取れなくなっています。「土用の丑の日」に欠かせない「うな重」や「うな丼」が食べにくくなってしまう?
そんな心配も出ているんです。

「シラスウナギ」って、聞いたことはあるけれど、どういうもの?

ウナギの稚魚のことよ。毎年12月ごろから春にかけて日本の近海にやってきて、漁獲されている。そのあと全国各地の養殖池で育てられ、最後、「うな重」や「うな丼」などとして消費されているの。なので、シラスウナギの不漁が続くと、ウナギの出荷量が減ってしまいかねない。

そんなに不漁なの?

今シーズンと前のシーズンの漁獲量を比べると、▽宮崎県は約2% ▽鹿児島県は1% ▽静岡県は0.04% ▽愛知県は0.02%にとどまっていて、軒並み、極度の不漁になっている。その影響で、全国各地の養殖池に入れられたシラスウナギの量は、去年12月は前の年のわずか3%にすぎない、0.2トンにとどまったの。

なぜそんなことが起きているの?

「シラスウナギ」はこの時期、海流に乗って南の海から日本近海に北上してくるので、海流が変化したのでは?とか、水温や餌など生息環境がよくなかったのでは?といった見方が出ているのよ。

でも、実際はウナギの生態が解明されていないこともあって、よくわかっていない。

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このままでは、「土用の丑の日」に「うな重」や「うな丼」が値上がりして、ますます食べにくくなってしまうの?

水産庁は「シラスウナギの漁獲量が急激に回復する可能性はある。しかし、そうならずに不漁が続けば、夏以降のウナギの供給に影響が出る可能性は否定できない」と話しているわ。

ウナギは漁獲したあと、1年ほど養殖池で育ててから出荷することが多いので、不漁が続いた場合の影響は、ことしより来年のほうが大きいとも見られている。ただ、流通するウナギは、その年に養殖池から出荷される分のほか、前のシーズンに出荷された在庫分や海外からの輸入などもあるの。

ウナギの出荷量や取引価格がこれからどうなっていくのか、気がかりな状況がしばらく続きそう。