NEW2017年12月26日

冬のボーナス 増えた業種は? 何に使う?

経団連が発表したこの冬のボーナスの最終集計は、大企業の平均額で88万793円となり、去年とほぼ同額となりました。先月時点の調査では、5年ぶりに減少する見通しとなっていましたが、ふたを開けてみればマイナスにはならず、3年連続で88万円台の高い水準となりました。

大企業の冬のボーナスが高水準になったとか。でも、先月のニュースでは減少の見込みって聞いていましたけど?

確かに、先月公表された最初の集計では、去年に比べて1.19%減少するという見込みだった。今回の最終集計では、回答企業数が多くなって、特に非製造業でのボーナスの伸びが反映された結果、率にして0.01%のプラスとなって、減少はまぬがれた形ね。プラス幅はごくわずかだけど、一応これで「5年連続の増加」。全体の平均支給額も3年連続の88万円台ということで、高い水準が続いているそうよ。

どんな業種のボーナスが伸びたのかな?

今回の調査結果を見ると、平均支給額では非製造業が6.16%増加した一方、製造業は1.92%の減少で、非製造業が全体を引っ張ったと言えそう。最も額が多かったのは、建設業の125万7353円で、人手不足が深刻化していることもボーナス額の積み増しにつながったようね。 このほか、電力が去年に比べ7.99%、ホテルが3.51%それぞれ増えているのが目立っているわ。

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大企業のボーナスが高水準なのはわかったけど、圧倒的多数を占める中堅・中小企業はどうなんだろう? そもそもボーナスを出さない会社も少なくないはず。

中堅・中小企業を含めた民間企業全体では、「3年ぶりに増加」の予測よ。
みずほ総合研究所が1.1%増加、日本総研が0.8%増加、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが0.6%の増加と予測している。

業績の回復や人手不足の高まりを受けて、月額給与の底上げやボーナスの支給月数の増加が見込まれていることが理由ね。ボーナスが支給される人の数についても、いずれも増加すると予測していて、三菱UFJリサーチ&コンサルティングでは、支給対象者は2.4%増えて、4288万人になると試算しているわ。

ボーナス 何に使う?

全体で見ても、ボーナス増えそうなんですね!景気に追い風になるといいけど、でもみんなやっぱり貯金に回すんじゃないかな?。

使いみちでいうと、興味深い調査結果があるわ。ポイントサービス「Ponta」を運営する会社が会員3000人を対象に調査したところ(3つまでの複数回答)、最も多かったのが「貯金・預金」で40.2%と、去年と比べて3.3ポイント増加。これだけ見ると、確かに節約志向が続いていると言えるわね。

でも、第2位の「宿泊を伴う旅行」が10.5%で0.5ポイントの増加、第3位の「衣服」が5%で1.8ポイントの増加。そのほか「外食」や「家電」が増加した一方、「ローンや借り入れの返済」は減少しているの。
貯金で蓄えもするけど、それだけじゃなく消費にお金を回す動きも出てきたことが見て取れるわ。

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そういえば、大手旅行会社、JTBによると、この年末年始に海外旅行に行く人が調査開始以来、最も多くなるとか。ヨーロッパやオーストラリアなど遠距離のツアーが好調だそうですよ。

海外だけじゃなくて、国内を旅行する人も増加する見込みで、特に食事や部屋にこだわった、ちょっとぜいたくなプランに人気が出ているそうよ。

銀座のデパートでは、冬のコートの売れ筋がこれまで黒やグレーなどの落ち着いた色のものから、淡い青やピンク、黄色に変わってきているんだって。こうしたカラフルなものは、景気がよい時に売れ筋になるそうだから、ボーナスの増加もあって消費に変化の兆しが出てきているのかもね。