NEW2017年12月18日

中国人の行きたい国1位に日本!?

“爆買い”に象徴される旺盛な消費で、いまや世界各地の経済にも大きな影響を与えるまでになった中国人観光客。JETRO=日本貿易振興機構が中国人を対象に実施した調査で、「行きたい国」の1位に日本が初めて選ばれました。

確かに、最近は日本の至るところで、中国から観光に来た人たちを見るようになりましたよね。

これまでは、アメリカやイタリア、フランスが行きたい国の常連だったけど、日本がトップになった背景には、日本に対するポジティブなイメージの定着にあるそうよ。「礼儀正しい」、「サービスがよい」、「エコ(省エネ・環境にやさしい)」の分野で、日本が1位になっているのよ。

日本で何をしたいかという項目では、最も多かったのが「遊園地やテーマパークで遊ぶ」、続いて、「食事」、「買い物」、「桜の観賞」などとなっていて、爆買いに象徴される「モノ消費」から、さまざまな体験を楽しむ「コト消費」に関心が移ってきていることがうかがえるわ。

かつて「政冷経熱」と言われたこともあった日中関係。このところは関係が回復しているように思えるけど、それも影響しているのかな?

ランキングの推移を見ると、尖閣諸島をめぐり中国で反日デモが頻発した翌年2013年に行われた最初の調査では、日本は6位で22%余りにとどまっていたわ。でも、その後は少しずつ順位を上げ、前回の調査では3位。そして、今回の調査で40%を超えてアメリカやイタリアを抜き、初の1位になったという形。確かに、この4年間で、行きたいと答えた人の割合が倍近くに増えているわね。

中国人行きたい国1位に日本

それだけ日本に行きたいという中国人が多いと、ビジネス的にはいろいろと波及効果もありそうですね。

インバウンド消費が景気を引っ張る役割を担うようになる中、中国人観光客のさらなる消費の増加が期待されるところね。

それにとどまらず、いわゆる「越境EC(イー・コマース)」、中国のお客さんに向けたネット通販にも、プラスの効果がありそう。

同じ調査では、中国にいながら日本の商品を買ったことがある人はおよそ7割に達しているわ。特に、日本を旅行したときに購入して気に入ったことを理由にあげた割合は、前回の2倍近い40%に増えているの。つまり、日本に来たときに中国人観光客に買ってもらえれば、その先もネット通販で買ってもらえる“リピーター”になってもらえるということ。

日本で買いたいモノや越境ECで買いたいモノとしては、化粧品や電気製品、食品などが上位にあげられていて、確かにビジネスチャンスが広がりそうね。

ただし、日本の商品について「使い方や機能、効能がわかりにくい」、「値段が高すぎる」、それに、「製品にストーリー性がない」などという指摘もあったということで、こうした点ではさらに改善する余地もありそうね。