新型コロナ 世界からの報告
ロシア コロナ感染再拡大
モスクワなどで経済活動制限へ

2021年10月25日

新型コロナウイルスの感染が再び拡大しているロシアでは、今週から首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクで、生活必需品を扱う店以外の営業を停止するなど、経済活動が大幅に制限され、政府は市民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

ロシアでは、新型コロナウイルスの1日当たりの感染者が10月中旬以降、3万人を超え、10月23日はこれまでで最も多いおよそ3万7000人に上るなど、感染が再び拡大しています。

プーチン大統領は、ロシア全土で10月30日からの9日間を企業などの休業日に定める大統領令に署名してそれぞれの自治体に対応を促すとともに、市民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

このうち感染者が最も多い首都モスクワは開始を2日早め、10月28日から11月7日まで経済活動を大幅に制限します。

具体的には、食料や生活必需品を扱う店以外の営業や、飲食店の店内での営業を停止するほか、学校も休校にし、劇場や博物館の利用はワクチンを接種した人などに限定し、人数も制限します。

モスクワでこうした大規模な制限が導入されるのは、2020年6月以来となります。

また、第2の都市サンクトペテルブルクも、10月30日から11月7日まで飲食店の店内での営業を停止するなど、同様の措置をとると発表しました。

ロシアでは、自国製ワクチンへの不信感などからワクチンの接種を終えた人は人口のおよそ3割にとどまり、政府は危機感を強めています。