新型コロナ 世界からの報告
中国 新型コロナ死者 “少なく見せかけている”
SNSで批判の声

2022年12月21日

中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、中国政府の会見に出席した感染症の専門家が、基礎疾患のある感染者が重症化して死亡した場合は新型コロナウイルスによる死者として数えていないことを示唆しました。
SNS上では、死者の数を少なく見せかけているとして批判の声が高まっています。

中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、政府は12月18日に感染者2人が死亡したのに続き、12月19日も5人が死亡したとしています。

しかし、香港のメディアは、北京市内の火葬場で数十台の車が順番を待つ事態になっているとして、感染して亡くなっている人が急増しているという見方を伝えています。

こうした中、12月20日、中国政府の記者会見に出席した感染症の専門家は、政府が発表する死者の定義について説明しました。

この中で、専門家は「新型コロナウイルスの感染者の主な死因は基礎疾患だ」と述べ、基礎疾患のある感染者が重症化して死亡した場合は新型コロナウイルスによる死者として数えていないことを示唆しました。

これについて、中国のSNS上では、政府が死者の数を少なく見せかけているとして「責任逃れだ」とか「統計上の魔法だ」などといった批判の声が高まっています。

中国 王毅外相「海外と往来便利に」

中国の王毅外相は12月19日、フランスのコロナ外相とオンライン形式で会談しました。

中国外務省によりますと、この中で王外相は新型コロナウイルスの感染対策の緩和に触れ「中国と海外との往来をさらに便利にする」として、水際対策を緩和することを示唆しました。

中国政府は現在、水際対策として入国者に対し、ホテルや自宅などでの8日間の隔離や、渡航前のPCR検査の陰性証明の取得などを求めています。