新型コロナ 世界からの報告
中国 北京などで感染対策
さらに緩和も感染者数は高止まり

2022年12月6日

中国では「ゼロコロナ」政策に対する抗議活動が相次いだあと、各地で厳しい感染対策を見直す動きが広がっていて、北京や上海では12月6日から対策がさらに緩和されました。商業施設などに入る時の陰性証明の提示が不要になりましたが、感染者数は高止まりしていて今後も緩和が進むか注目されます。

中国では11月下旬「ゼロコロナ」政策のもとでの、厳しい感染対策に対して抗議活動が各地で相次ぎ、その後、感染対策を見直す動きが各地で広がっています。

このうち、北京と上海では12月6日から対策がさらに緩和され、商業施設やオフィスビルなど多くの公共の場所に入る時のPCR検査の陰性証明の提示が不要になりました。

ただ、学校や医療機関、それに飲食店などでは陰性証明の提示が引き続き必要だとしているほか、商業施設などを訪れた際はスマートフォンで、その場所に掲示されているQRコードを読み込んで、訪問記録を残すよう求めています。

中国では、これまで日常的にPCR検査を義務づけ、感染者を早期に発見し行動制限などを伴う厳しい対策で、感染拡大を抑え込んできましたが、緩和策が各地で広がれば、これまで以上に感染が拡大する可能性もあります。

こうした中で、12月5日確認された国内の感染者数は、全国でおよそ2万7000人と高止まりしていて、中国政府が今後も感染対策の緩和を進めるのか注目されます。

対策緩和 北京市民からは評価の声

北京の中心部にあるオフィスビルで働く女性は「こうした緩和はいいと思います。しかし、感染者もとても多くなっているので、怖いし不安はあります」と話していました。

一方、これから病院に行くという男性は「政府が感染対策を調整しているのは当たり前のことだと思う。対策が緩和されても全く心配していない」と話していました。