新型コロナウイルスのオミクロン株のうち「BA.5」というタイプの変異ウイルスが、中国でも今週、首都 北京や西安で相次いで確認されました。このうち西安では1週間、飲食店での食事が禁止されるなど、感染拡大への警戒を強めています。
北京の保健当局によりますと、7月5日に確認された新型コロナウイルスの感染者3人が、オミクロン株のうち「BA.5」というタイプの変異ウイルスに感染していたことが分かりました。
北京市当局は、来週からワクチンを接種している人しか博物館や映画館、ジムなどに入れないようにするとして、市民に対し改めてワクチンの接種を促しています。
一方、陝西省の中心都市、西安の保健当局によりますと、7月に入っておよそ30人の感染者が確認され「BA.5」の変異ウイルスに感染していた人も含まれていたということです。
これを受けて当局は、7月6日からの1週間、西安全域を対象に飲食店での食事を禁止したり娯楽施設を閉鎖したりする措置をとったほか、幼稚園や小中学校の夏休みを前倒しするなど、感染拡大への警戒を強めています。
西安では、2021年12月から2022年1月にかけて感染が拡大したことを受けて、全市民を対象にした厳しい外出制限が行われました。
上海 感染者再び増加傾向で大規模PCR検査
新型コロナウイルスの感染対策で2か月余り続いた厳しい外出制限が6月1日に解除された上海では、一日の間に確認される感染者の数が一時ゼロになりましたが、6日は50人余りの感染者が確認されるなど、再び増える傾向にあります。
上海市当局は、オミクロン株のうち「BA.5」というタイプの変異ウイルスは確認されていないとしていますが、無許可で営業していたカラオケ店を訪れた人を中心に感染が広がったとして、7月7日までの3日間に1000万人を超える市民を対象に大規模なPCR検査を行っています。
上海では、6月末から飲食店での店内での飲食を解禁しましたが、カラオケ店などの営業は認めておらず、徹底して感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策のもとで、厳しい感染対策を続けています。