中国政府は、アメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスの重症化を防ぐための飲み薬の輸入を条件付きで承認したと発表しました。中国メディアによりますと、中国政府が新型コロナウイルスの飲み薬を承認するのは初めてです。
中国の国家薬品監督管理局は2月12日、ファイザーが開発した新型コロナウイルスの重症化を防ぐための飲み薬「パクスロビド」について2月11日付けで輸入を承認したと発表しました。
承認の条件として、販売する業者に対しこの薬に関連する研究の結果を当局に提出することなどを求めています。
この薬は、アメリカでは2021年12月にFDA=食品医薬品局が緊急使用の許可を出したほか、日本では2月10日、「パキロビッドパック」という商品名で使用が承認されました。
中国メディアによりますと、中国政府が新型コロナウイルスの飲み薬を承認するのは初めてだということです。
中国はわずかな感染拡大も許さない「ゼロコロナ」政策を続けていますが、現在も各地で散発的に感染が見つかっています。
保健当局によりますと、中国では人口の9割近い12億人以上がワクチンを接種したとしていますが、感染力の強いオミクロン株の感染も見られる中、今回の治療薬の承認で治療の選択肢を広げるねらいがあるとみられます。