新型コロナウイルスの水際対策として外国人の入国を原則、禁止してきたオーストラリアは、2月21日からワクチン接種などを条件に、およそ2年ぶりにすべての国と地域からの渡航者の受け入れを再開しました。
オーストラリアは新型コロナの感染拡大を防ぐため、2020年3月から外国人の入国を原則禁止してきました。
その後、日本と韓国からは、2021年12月からワクチン接種の完了やビザの取得といった条件を満たせば入国を認めるなど、規制の緩和を進めていましたが、2月21日から緩和の対象をすべての国と地域に拡大しました。
国内最大のシドニー空港には2月21日朝、アメリカやカナダなどからの便が次々と到着し、到着ロビーではカンガルーの着ぐるみが出迎える中、家族との再会を喜ぶ人たちの姿などが見られました。
カナダから両親に会いに来たという男性は「新型コロナの感染拡大前に会いに来て以来、久しぶりに家族に会えます」と、うれしそうに話していました。
空港で記者団の取材に応じたテハン貿易・観光・投資相は「観光市場は力強く回復していくだろう。旅行客を迎えるオーストラリア人の温かいおもてなしの心はなくなっていない」と述べ、2年近くにわたって打撃を受けてきた主要産業の観光業の回復に自信を示しました。
オーストラリアでは一部の州を除き、ワクチンの接種を終えている人については入国後の隔離が撤廃されていて、今後、海外からのビジネスや観光目的の渡航の本格的な再開が期待されています。