インフルエンザ流行に備え
地域の診療所でのコロナ検査整備へ

2020年8月28日

今後、秋から冬にかけてインフルエンザが流行した場合に備えて、厚生労働省は、地域の診療所が新型コロナウイルスの検査を実施する新たな体制を整備します。

発熱などの症状があり、新型コロナウイルスへの感染が疑われる人は現在、保健所などに設置された「受診相談センター」に連絡し、専門外来で検査を受けるケースと、地域の診療所を受診したあと医師会などが設けた「地域外来・検査センター」で検査を受けるケースが中心となっています。

しかし、今後、秋から冬にかけてインフルエンザが流行した時には、新型コロナウイルスの症状に似た発熱の患者が相次ぎ、検査を希望する人が急増するおそれがあります。

このため厚生労働省は新型ウイルスの検査体制を強化し、地域の診療所が診察から検査までを一括して行う仕組みを整えます。

検査を実施するのは都道府県に登録した診療所で、主に短時間で結果が出る抗原検査の簡易キットが使用されます。

陽性となった人は、保健所が入院先や宿泊療養先などを調整します。

一方で、かかりつけの診療所が検査を行えなかったり、土日で休診している場合は、これまでどおり、保健所の「受診相談センター」や「地域外来・検査センター」を経由して検査を受けます。

厚生労働省はインフルエンザの流行期には地域の診療所での検査を中心に据えたいと考えていて、今後、検査を実施できる診療所を拡大し、全国で1日当たり、20万回分の簡易検査キットの調達を進めることにしています。