高校野球 センバツ【準決勝の見どころ】決勝に進むのは?

センバツ高校野球は30日、準決勝の2試合が行われます。
準決勝に臨む4チームは、いずれもホームランはありませんが、機動力や小技を絡めた攻撃で得点を重ねてきました。また、エラーの数が1試合平均で1個以下と堅い守りで勝ち上がっています。

4チームのここまでの戦いぶりも含め、詳しくお伝えします。

◆第1試合:星稜(石川)× 高崎健康福祉大高崎(群馬)

【星稜】
星稜は、石川県勢としてセンバツでは初めてベスト4に進みました。

打線は機動力が持ち味で、準決勝に進んだ4チームで最も多い9つの盗塁を決めています。5人の選手が盗塁を記録していて、チーム1の俊足、キャッチャーの能美誠也選手はダブルスチールや三盗も決めるなど果敢に次の塁を狙います。

背番号「13」の外野手、中島幹大選手がレギュラーに定着し、ヒット5本、打率5割5分6厘をマークしているほか、投手陣では背番号「18」の2年生、戸田慶星投手が準々決勝でヒット2本、フォアボールなしで完封するなど投打に層の厚さを見せています。

【健大高崎】
健大高崎は3試合で失点がわずかに「1」と2年生の「2枚看板」の安定感が抜群です。

3試合すべてに先発している左投げの佐藤龍月投手は、一塁方向に大きく踏み出す独特のフォームから角度のあるストレートと鋭く曲がる変化球を織り交ぜ、19イニングを投げて無失点。リリーフとしてマウンドに上がる右投げの石垣元気投手は140キロ台後半の力強いストレートを軸にリードを守りきってきました。

打線はチームの代名詞でもある積極的な走塁が光るほか、準々決勝では4番の箱山遥人選手がレフトフェンス直撃のタイムリースリーベースを含むヒット3本、3打点と活躍し、上位打線が復調の気配を見せています。

決勝に進めば、チームとして春夏通じて初、群馬県勢としてセンバツでは1955年の桐生高校以来、69年ぶりです。

◇両チームの今大会データ

【星稜】
▽1回戦 4-2 田辺
▽2回戦 3-2 八戸学院光星
▽準々決勝 5-0 阿南光

▼得点(1試合平均):4
▼チーム打率:.247
▼長打:3(ホームラン0)
▼犠打:5
▼盗塁:9
▼失点(1試合平均):1.33
▼失策:2

【健大高崎】
▽1回戦 4-0 学法石川
▽2回戦 4-0 明豊
▽準々決勝 6-1 山梨学院

▼得点(1試合平均):4.67
▼チーム打率:.276
▼長打:3(ホームラン0)
▼犠打:6
▼盗塁:1
▼失点(1試合平均):0.33
▼失策:2

◆第2試合:中央学院(千葉)× 報徳学園(兵庫)

【中央学院】
中央学院は1回戦で春夏通じて甲子園初勝利をあげてから勢いに乗ってベスト4まで勝ち上がりました。

打線は準決勝に勝ち上がった4チームでチーム打率と1試合平均の得点がいずれも最も高く、たたみかける攻撃が特長です。

打率6割、7打点をマークしている1番の青木勝吾選手はヒット6本のうち5本が長打で、反発力を抑えた新たな基準の金属バットに高い適応力を見せて、打線をけん引しています。

投手陣ではショートを守る颯佐心汰選手が3試合いずれも中盤以降にリリーフとしてマウンドに上がり、力強いストレートで押していく投球でリードを守ってきました。

決勝に進めば、千葉県勢としては2019年の習志野高校以来、5年ぶりです。

【報徳学園】
報徳学園は甲子園で優勝経験がある強豪校がそろった厳しいブロックを勝ち上がって、準優勝した去年に続く、2年連続のベスト4です。

投手陣はともに去年を経験しているキャプテンで安定感のある間木歩投手と、力強い速球が持ち味の今朝丸裕喜投手が盤石です。

間木投手はチームとして春夏の甲子園で100試合目の節目となった2回戦で8回1失点、今朝丸投手は準々決勝で大阪桐蔭高校の中軸を完ぺきに封じ込めて1失点で完投しました。

2年生の二遊間、セカンドの山岡純平選手とショートの橋本友樹選手を中心とした守備陣は3試合でエラーがわずか1つと堅い守りでリズムをつくっています。

◇両チームの今大会データ

【中央学院】
▽1回戦 7-1 耐久
▽2回戦 7-6 宇治山田商
▽準々決勝 5-2 青森山田

▼得点(1試合平均):6.33
▼チーム打率:.317
▼長打:8(ホームラン0)
▼犠打:8
▼盗塁:4
▼失点(1試合平均):3
▼失策:3

【報徳学園】
▽1回戦 3-2 愛工大名電
(延長10回タイブレークサヨナラ勝ち)
▽2回戦 6-1 常総学院
▽準々決勝 4-1 大阪桐蔭

▼得点(1試合平均):4.33
▼チーム打率:.283
▼長打:1(ホームラン0)
▼犠打:7
▼盗塁:6
▼失点(1試合平均):1.33
▼失策:1