能登半島地震 盛土で造成した土地 複数地点で崩壊し住宅被害も

能登半島地震で、石川県七尾市や津幡町など複数の地点で土を盛って造成した土地が崩壊し、住宅にも被害が出ていたことが専門家の調査で分かりました。

地盤工学が専門で石川工業高等専門学校の新保泰輝 准教授は今月2日以降、被災地を訪れ地盤の被害を調査しました。

その結果、谷に土を盛って造成した宅地で被害が相次ぎ、このうち七尾市南ケ丘町では住宅が大きく傾いていました。

また津幡町緑が丘では、幅およそ120メートル、深さ20メートルほどにわたって盛り土が崩壊し、車庫も傾いて地中がむき出しになっていたということです。

このほか、金沢市と能登半島を結ぶ自動車専用道路の「のと里山海道」でも、七尾市の横田インターチェンジ付近など複数の地点で盛り土が崩れ、道路が大きく壊れているのが確認されました。

新保准教授は、盛り土が崩れた詳しいメカニズムについてさらに調査が必要だとしたうえで、「これまでもさまざまな地震災害で盛り土が壊れる被害が出ていて改めて盛り土の安全性を確認していく必要がある」と話していました。