大谷翔平 日本時間15日午前8時からドジャース入団会見へ

大リーグ、ドジャースと10年契約を結んだ大谷翔平選手は、日本時間の15日午前8時から本拠地のドジャースタジアムで入団会見に臨みます。移籍を決めた思いや年俸のほとんどを契約終了後の後払いにした理由など、大谷選手からどのようなことばが聞かれるか注目です。

ドジャースと10年契約を結んだ大谷選手は、現地時間の14日午後3時、日本時間の15日午前8時から本拠地のドジャースタジアムで入団会見に臨み、背番号「17」のドジャースのユニフォーム姿を披露するとみられます。

会見には、大谷選手のほかフリードマン編成本部長も出席する予定だということです。

大谷選手の代理人事務所は契約は総額7億ドル、日本円でおよそ1015億円になると明らかにしていて、総額ではプロスポーツ史上最高額となる大型契約が話題となりました。

その後、アメリカのメディアはこの契約の97%が契約終了後に支払われる見込みだと伝え、大谷選手が今後10年間受け取る年俸は毎年200万ドル、およそ2億9000万円にとどまるとしています。

チームの年俸総額を大幅に抑えるため、大谷選手からの提案で異例の方式が実現したということですが、会見ではこうした契約に至った背景やドジャース入団を決めた思いなどを大谷選手がみずからのことばで説明するとみられます。

また、大谷選手がメディアからの質問に応じるのは今シーズン10勝目をあげた8月9日以来、およそ4か月ぶりで、9月に受けた右ひじのじん帯を修復する手術の詳細なども今回の会見で明かされるか注目です。

注目の入団会見 ポイントは

注目の入団会見でポイントとなるのは、主に3つ。

1、ドジャース入団の理由と決め手。

2、プロスポーツ史上最高額の契約と異例の後払い方式について。

3、来シーズンに向けた現在のリハビリの状況です。

ドジャース入団の理由と決め手

まず最も注目されるのが、ドジャースを選んだ理由についてです。

大谷選手は、ドジャース入団を決めた際に発表したコメントの中で「目標はいくつものワールドシリーズの優勝パレードをロサンゼルスの街にもたらすことだ」として優勝に向けた強い決意を示しています。

会見では改めて、この優勝に向けた思いが大谷選手のことばで語られるとみられますが、多くの球団で争奪戦が繰り広げられた中で入団の決め手となったのは何だったのかも注目されます。

ドジャースは、大谷選手が高校生の時から熱心にスカウティングを続けていました。

大谷選手自身も当初は高校卒業とともにアメリカに行くと発表していましたが、この時は日本ハムがドラフト1位で指名し、投打二刀流での育成プランを提示したことで、最終的に日本でプロのキャリアをスタートさせました。

大谷選手が2017年にポスティングシステムを使って大リーグ移籍を目指した際にも、ドジャースは面談までは行ったものの、大谷選手が最終的に選んだのは同じ西海岸のエンジェルスでした。

この当時はまだドジャースが所属するナショナルリーグに指名打者制が導入されていなかったため、日本ハムのような二刀流の出場スタイルを続けることが難しいという判断もあったとみられます。

しかし、昨シーズンからナショナルリーグにも指名打者制が導入されてこうした障壁もなくなり、ドジャースとしては今回、「三度目の正直」でようやく大谷選手の獲得に至ったという形です。

プロスポーツ史上最高額の契約と異例の後払い方式について

今回の大谷選手の10年契約、総額7億ドル(およそ1015億円)という金額そのものも大きな話題となりましたが、アメリカのメディアが伝えた「97%を契約終了後の後払いで支払う」という異例の支払い方法も注目されました。

チームの年俸総額を下げ、補強をしやすくするために大谷選手からの提案で実現したとされていますが、この決断に至った経緯や思いについても大谷選手や会見に出席するフリードマン編成本部長から説明があるものとみられます。

また、大谷選手はこれまで発表したコメントの中で「現役生活最後の日までドジャースのためだけでなく野球界全体のためにまい進したい」とも記していて、39歳まで続く今回の10年契約を「現役最後の契約」として捉えているのかにも注目です。

来シーズンに向けた現在のリハビリの状況

来シーズンに向けた現在のリハビリの状況について、大谷選手から明かされるのかにも関心が高まっています。

大谷選手は、ことし8月23日の試合で右ひじを痛めてマウンドを降り、これが今シーズンピッチャーとして最後の登板になりました。

その後、9月19日に右ひじのじん帯を修復する手術を受けていて、現在は復帰に向けたリハビリを進めています。

その際、バッターとしては来シーズンの開幕から復帰できる見通しだとしていましたが、実際に現在どの程度までリハビリが進んでいるのかなど、復帰に向けた見通しも気になるところです。

大谷選手の手術を執刀したニール・エルアトラッシュ医師はドジャースのチームドクターも務めていて、大谷選手がエンジェルス時代の2018年に右ひじを手術した際も担当しました。

この時は10月に手術してバッターとして復帰したのは翌年(2019年)の5月でした。

ドジャースは来年、初めて韓国で行われるパドレスとの開幕シリーズに臨むため例年より早い3月20日に開幕します。

大谷選手がこの開幕戦に間に合うのかどうかはまだ見通しづらい所ではありますが、現在どのようなリハビリを進めているのかや、そもそもどういった内容の手術が行われたのかなど、今回の会見で明かされるか注目です。

“大谷のユニフォーム 48時間で史上最高売り上げに”

大リーグ機構は、大谷選手の背番号「17」が入ったドジャースのユニフォームが、販売開始から48時間で史上最高の売り上げを記録したと発表しました。

サッカー、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手や、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手の記録を上回ったとしています。

大谷選手のドジャースのユニフォームは、11日から公式オンラインストアで予約の受付が始まったほか、ロサンゼルス市内の公式ストアでも販売が始まり、価格は大人用のレプリカユニフォームで税込み146ドルほど、日本円でおよそ2万1000円となっています。