職場忘年会やる?若者の参加意欲は?コロナ5類移行後初シーズン

みなさんの職場で忘年会はありますか?
新型コロナウイルスが5類に移行してから、初めての年末。
コロナ禍に入社した新入社員は、上司との初めての忘年会に、期待と不安が入り交じっているかも知れません。
意外にも若い世代のほうが忘年会への参加意欲が高い傾向にあることが調査結果からわかってきました。
(おはよう日本 ディレクター 今井志郎、ネットワーク報道部 記者 鈴木有)

「職場の忘年会は?」新橋で聞いてみた!

ことし、職場で忘年会があるか、ないか。東京・新橋の駅前で30人に聞きました。

ボードにシールを貼ってもらった結果はこちら。

「ある」と答えたのが22人、
「なし」と答えたのは8人でした。

(「ある」と答えた人たち)
「コロナ禍に入社したので、初めての経験で楽しみです」
「居酒屋ではなく、社内で行います」

(「なし」と答えた人たち)
「コロナ禍で忘年会がなくなり、そのまま呼びかけがありません」
「医療関係の仕事をしているので、感染を避けるためやりません」

繁華街の新橋で聞いたところ、今年は、忘年会を開く人が多くいました。

コロナ禍前を上回る予約が

11月末、東京・港区の居酒屋を訪れると席はほぼ満席。
客の多くがスーツ姿でした。
30人ほどが集まった企業の忘年会も開催されていました。
次々におつまみが運ばれ、飲み物の注文も止まりません。

この店を運営するワタミによりますと、展開する189店舗で、受け付けを始めた忘年会シーズンの宴会予約は11月12日の時点で、コロナ禍前の2019年と比べて2割余り増えているということです。

(ミライザカ青山外苑前店 倉兼将隆店長)
「去年まで制限のある中で、宴会をできなかったのが、今年は会えなかった友達だったり、ご家族だったり、企業様だったりと、団体様が増えています。こちらとしてもありがたいかぎりです。ほっとした部分はありますね」

20代の参加意欲が高い調査結果

1037人対象 2023年11月1日~6日 インターネット調査

民間の調査会社が1000人余りに職場での忘年会の開催予定を聞いたところ、およそ半数の52.3%が、「開催あり」と回答し、「開催なし」ときっ抗しました。
「開催あり」は、今年、コロナ禍前の2019年の水準まで近づいています。

年代別では、忘年会に「参加したい」と回答したのが、20代が61.5%と最も多くなりました。
次いで30代が多く、40代は一番低い51.1%でした。
意外にも若い世代のほうが忘年会への参加意欲が高い傾向にあることが調査結果からわかってきました。

中には「コロナ禍に社会人になったので、忘年会などお酒の席に憧れる。積極的に行きたい」という若者のコメントもありました。

(調査を行ったJob総研 堀雅一さん)
「コロナ禍を機に忘年会が激減したので、忘年会を経験するのが初めての世代が20代前半だと思います。コロナ5類移行を機に忘年会の実施率が上がるこの機会に、忘年会自体を楽しみにしているという声はかなり多くありました」

この日も都内の居酒屋では、20代の若者たち20人が職場の宴会を開いていました。
コロナ禍で学生生活を過ごした人が多く、社会人になっても在宅でのリモートワークが続いているため、たまに顔を合わせるのが楽しみだといいます。

(23歳の新入社員)
「大学時代は飲み会はなかったです。2年生からコロナで、3年生くらいからほとんど友達とも関わっていなかったので、会社入社してからこういう飲み会が増えて楽しいです」

“気をつかう”文化が足を遠のかせる?

アンケート調査では「不要だと思う文化」についても聞いています。

こうした調査結果からは、忘年会そのものへの意識が変化していることが読み取れるといいます。

(調査を行ったJob総研 堀雅一さん)
「忘年会という場ではお互い気を使う場面が多いと思うんです。これまで飲みの席では当たり前にあったお酒をつぐだとか、席を気にするだとか、そういったところが本当に必要なのかどうかも改めて見直す良いきっかけになると思っています」

“飲みニケーション”とも呼ばれ、コミュニケーションの場にもなってきた職場の忘年会。にぎわいが戻りつつあるようですが、嫌がる“文化”を続けてしまうと、参加率は悪くなりそう。

参加する人たちが「気疲れ」しないようにするのが、これからの飲みニケーションのコツになりそうです。

※この記事の内容は12月4日(月)の「おはよう日本」で放送しました。NHKプラスで放送後1週間まで見逃し配信をしています。(配信は12/11(月) 午前7:45 までです)