ラグビーW杯 日本代表 サモア戦に向けて練習を公開

ラグビーワールドカップフランス大会で1次リーグを1勝1敗としている日本代表は、25日、第3戦のサモア戦に向けて練習を公開しました。

イングランド戦で課題のラインアウトを入念に確認

日本は、日本時間29日に行われる第3戦で、同じく1勝1敗のサモアとの試合に臨みます。

1次リーグ突破に向けて重要な一戦を控えた選手たちは25日、ベースキャンプ地のトゥールーズで練習を行い、報道陣に冒頭の15分ほどが公開されました。

この日は、フォワードとバックスにわかれて練習が行われ、キャプテンの姫野和樹選手やリーチ マイケル選手などのフォワード陣は、イングランド戦で課題となったラインアウトの動きを入念に確認していました。

また、フッカーの堀江翔太選手や坂手淳史選手などは、ラインアウトのボールを投げ入れるスローイングの練習を繰り返し行っていました。

一方、バックスの選手たちはキックの練習で汗を流し、けが人に代わって招集された山中亮平選手や松島幸太朗選手、流大選手などが感触を確かめていました。

世界ランキング13位の日本に対し、第3戦で対戦するサモアは世界12位でフィジカルを生かした力強いプレーが持ち味です。

日本は、7月に札幌で行われたテストマッチで22対24の2点差で敗れていて、1次リーグ突破に向けて負けられない試合となります。

フォワード 堀江と具 次戦のスクラムについて言及

【フッカー 堀江翔太】
サモアのスクラムについて「大きくて重く、強い印象がある。イングランド戦と同じ形でスクラムを組んでいたら負けてしまうので、それ以上のスクラムを組んでいきたい」と話しました。そして「選手によっても組み方や癖が違うので、メンバーが決まったらチーム内で話し合いながら対策していきたい。1試合1試合を大切に、まずは次の試合にすべてをかけたい」と決意を示しました。

チーム最年長の37歳で臨む今大会、みずからのコンディションについては「大きなけがもなく、いい状態だと思う。自分で天井を作らずもっとよくしていきたい。常にいいコンディションでいいプレーができるように頑張っていきたい」と話し、状態のよさをアピールしていました。

【プロップ 具智元】
第2戦のイングランド戦のスクラムについて「試合の早い時間帯にファーストスクラムをいい感じで組むことができて自信になった」と手応えを口にしました。一方「イングランド戦でうまくいってもサモア戦でうまく組めるとは限らない。サモア戦に集中していきたい」と気を引き締めていました。

また、スクラム担当の長谷川慎アシスタントコーチからはイングランド戦と同様に『強気でいけ』と言われているということで「自分たちのスクラムを組めたらうまくいくと思う」と話していました。

長谷川慎コーチ“イングランド戦でのスクラムに手応え”

日本代表でスクラムを担当する長谷川慎アシスタントコーチは第2戦のイングランド戦でのスクラムについて「練習どおりのいいスクラムができた。試合に向けてイングランド役となってスクラムを組んでくれた控えメンバーの気持ちが選手たちに伝わったと思う。『Our Team』になってきている」と手応えを口にしました。一方で「イングランド戦でのスクラムがサモア戦に当てはまるかはわからない。セットアップのしかたも違う。サモアは7月に対戦した時から修正してきている」と警戒心を強めていました。

そのうえで「イングランド戦以降、リフレッシュできたのでいい練習ができている。1戦目のようなイメージでいくことができる」と述べ、細部にこだわる『Our detail』や強い気持ちで戦う『Our mentality』というキーワードを掲げて、自分たちの形で勝負する考えを示しました。