2024年03月21日
「あの先輩、何社も内定もらっていたな…」「面接に通ったあの人と落ちた私、いったい何が違うの?」
就活を続けていると、面接についての悩みやギモンも出てきますよね。企業の人事・採用担当者へのアンケートや就活の専門家のアドバイスをもとに、面接で大事なことについて一緒に考えていきましょう。
※2024年2月23日放送『ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ』の内容をもとに作成しました。
就活のヤマ場ともいえる「面接」について伺っていきます。
学生のお二人は、面接について気になるところはありますか?
やっぱり企業の人は、どんな点を重視して学生を見ているのかなというところは気になります。
僕は企業の選考基準が気になっています。選考に通る人と、通らない人って、何が違うんだろうって…。
面接についても、企業の採用担当者に尋ねたそうですね。
はい。アンケートで「面接で採用したいと思った人に共通点はありますか」という質問をしました。
すべての会社が「〇(マル)」という答えでした。つまり共通点は「ある」ということですね。
それぞれ回答をご紹介します。
「目標達成のために挑戦や努力ができる方、自分で考え主体的に行動できる方。」(アイリスオーヤマ)
「自身の想いを持ち、それに向かって行動をしている方。」(日立製作所)
「自分なりの考えを持ち、どのような状況におかれても情熱と意志を持って粘り強く取り組むことができる点。」(大手通信会社)
「失敗を恐れず、自ら率先して行動していける人材。」(大手運輸会社)
「経験に基づく価値観・信念が明確で、会社を通じて何に挑戦し、何に貢献したいかが明確である。」(東京ガス)
「コミュニケーション能力の高い人。」(JTB)
「質問に対して、論理的に回答してくれること。」(大手メーカー)
「ガクチカや志望動機を含む全ての質問に、自分の言葉で回答している方は、採用したいと感じることが多い傾向にあると思います。やはり面接官は学生さんの、“本来の姿”を知りたいため、自分の言葉(本音)で話してくれることを望んでいるのではないのでしょうか。」(住友林業)
企業としては学生の本心を知りたいため、自分の考え・価値観をもとに話ができることや主体性を重んじる傾向がありました。
共通点は全社「ある」ということでした。森田さん、この結果について、いかがですか。
気をつけなければいけないのは、共通点があるということが「〇」なだけであって、全社が同じような基準で採用しているわけではないという点です。
就職活動においては正解というものはないので、受かる落ちるというところに絶対的な基準がないことは覚えておいてほしいと思います。
各社とも自主性を重んじるというような回答があったとおり、世の中に出回っているテンプレートのような内容を話すのではなく、自分の言葉で話をするというところが、強いて言えば受かる人の共通点になるかと思います。
今はインターネットを検索すれば、いろいろ「テンプレート的な回答」が見られるような状態ですが、それに頼らない方法とは?
その会社について「“私の”価値観とどこが合うのか、それはなぜなのか?」というところがポイントです。
自分自身が興味を持った点について、なぜなのかを深掘りするのが非常に大事かなと。
周りの人とも相談しながら、自分の価値観とその企業との合うポイントを見つけていくことが重要です。
なるほど、そうやってオリジナルの答えを導きだすのが大事なんですね。
小林さんはいかがですか。
共通点ということで言うと、僕が思うのは「受かりにいっている人」ではなくて「自ら選びにいっている人」のほうが通過しやすい傾向はあると思います。
選びにいく?
企業側も学生を選ぶ立場である一方で、学生側も企業を選べる立場なんですよね。
御社に入りたいんですってへりくだる人よりも、自分はこの会社のためにこういうことが提供できる、だからこの企業がいい、というところをしっかり言語化できている人のほうが「この学生はうちで頑張ってくれそうだな」って思われると思うので。
自らに合った企業を自分で選びに行く、っていうぐらいの気持ちで臨んでもらうのがいいんじゃないかと思います。
選びに行く姿勢…正木さんどうですか?
やっぱり学生は「選んでもらう」という立場で臨みがちなので…。
自分の価値観のうえで、この会社に行きたいんだ!っていう「自分軸」が大事かな、って今聞いて思いました。
面接をめぐって、「学生が面接などでアピールすること」と「企業が採用基準で重視する項目」にギャップがあるという調査データがあります。
リクルートの調査によりますと、学生がアピールすることは、多い順に「アルバイト経験、人柄、趣味特技」です。
一方、企業が採用基準で重視するのは、多い順に「人柄、その企業への熱意、今後の可能性」なんです。
学生は取り組んできたことそのものをアピールしがちなのに対し、企業側は学生の内面や将来性を重視しているとみられます。
正木さんは何を重視していますか?
やっぱり今まで自分が経験してきたことをメインで話してしまうことが多いです。
森田さん、企業が一番重視している「人柄」、これはどんな人柄だったらいいんでしょうか?
また「今後の可能性」という項目、これはどんなところで判断するのでしょう?
ガクチカの話と少し似ていますが、ギャップが生まれている大きなポイントは、学生が「経験そのものを語りがち」というところにあると思います。
アルバイトでリーダーをやっていましたとか、留学で何か国行きましたとか、それ自体はもちろんすばらしいことですが、その中でどんな経験をして、何を得て、自分のどんな価値観が分かったのか、ということが重要なんです。
それがまさに「人柄」につながる部分だと思いますし、目標達成に向けて課題を見つけて解決できる、そういった一連の流れができることを示せれば「今後の可能性」もあると見られます。
なぜその経験を選んだのか、その経験から何を学んだのかを、しっかりと深掘りしてアピールすればいいと思います。
記事の内容を、2024年2月23日放送『ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ』でお伝えしました。ラジオの放送内容を聞くには👆の画像をタップしてください。
「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」番組ホームページはこちら
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