2024年03月14日
3月に入り、いよいよ25年卒の就職活動が本格化しています。
24年卒の就職活動は学生優位で進んだと言われていますが、25年卒に対する企業の採用動向はどうなっているのでしょうか。
就職情報会社の調査によると、採用方法にも変化が見られるようです。詳しく見ていきます。
※以下、リクルート 就職みらい研究所「就職白書2024」より
全国の新卒採用を実施している従業員規模5人以上の企業、およそ1500社を対象に尋ねた調査結果です。
25年卒に対して企業が何人を採用する予定か、24年卒の実績と比べたのがこちら。
採用を予定している人数は平均で32.1人。学生優位と言われる24年卒と比べて、わずかに増えています。
24年卒の採用で、計画通りに十分な人数を採用できた企業の割合は4割に届かず、前年と比べて4.3ポイント減少したというデータもあり、企業にとってはかなり厳しい状況だったようです。
このため、25年卒の採用についても企業の採用意欲は高く、堅調な状況が続くと見られます。
企業にとって採用活動が厳しくなっている背景には、就活の早期化・長期化で内定辞退が増えていることや、少子化などによる慢性的な人手不足があります。
こうした状況を打開しようと、企業の採用方法にも変化が見られました。
25年卒に対して予定している採用方法について尋ねた結果がこちら。
スカウト・オファー型採用:企業が学生の登録した経歴などを見て直接アプローチして、選考する方法。
リファラル採用:社員など企業をよく知る人からの紹介を通じて、マッチする学生を選考する方法。
最も多いのは、事業部などの仕事の部門で分けて採用する「部門別採用」(34.5%)でした。
注目は、2番目の「スカウト・オファー型」が34.0%と、前年より3.5ポイント増えていることです。企業が自社にマッチすると考えた学生に直接アプローチできるため、内定辞退を防ぎ、入社後も定着しやすいのでは…という期待もあるようで、企業の規模を問わず増加傾向だそうです。
このほか、「リファラル採用」や「採用直結型のインターンシップ等からの採用」も増える見通しで、学生からの応募を待つだけでは十分な人員を確保できないと考えた企業が、より積極的に動こうとしていることが顕著に見られる結果となりました。
リクルート 就職みらい研究所 栗田貴祥所長
「十分な採用人数を確保するため、企業の採用方法が多様化してきているので、志望する企業がどんなエントリープロセスを持っているのかをしっかり調べる必要があります。先輩から聞いた情報など、過去の情報を参考にしているだけではエントリーできない可能性もあるので、最新の情報を確認して対応してほしいと思います。」
就活の早期化で、選考のスケジュールも変わってきている可能性があります。
情報を取りこぼさないよう、しっかりアンテナを張って活動を進めていきたいですね。
(※調査について)
対象 全国の新卒採用を実施している従業員規模5人以上の企業
期間 2023年12月1日~2024年1月10日
有効回答 1488社
取材・編集:永野亜希
(「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」で放送予定)
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