企業の間で人材の獲得競争が激しさを増す中、中小企業の中には当初の計画どおり人材を確保できず、対策を迫られるケースも出ています。
千葉県成田市に本社がある従業員70人余りの建設会社では、ことし春に卒業する学生を対象にした採用活動で3人採用することを目標にしていましたが、選考に応募する学生自体が少なかったことに加え、一部の学生が内定を辞退したため、採用できたのは2人にとどまりました。
内定を出した学生には、内定者の懇談会や地域の祭りへの参加を呼びかけたりして連絡を取ってきましたが、最終的には2人が内定を辞退したということです。
この会社では、来年春に卒業する学生を対象とした採用活動では4人採用することを目標にしています。
こうした中、今回は従来から参加していた理系の学生を対象にした就職イベントに加え、建築や土木関連の企業が集まるイベントにも参加し、自社の業界への関心が高い学生との接点を増やそうとしています。
また、採用のホームページを一新し、社員のインタビューを動画で紹介するなどしているほか、学生とのコミュニケーションをよりスムーズに行おうと通信アプリ「LINE」の公式アカウントの活用も始めました。
メールに比べより手軽にメッセージがやり取りできるということで、会社ではこうした取り組みを通じ、学生の採用だけでなく内定辞退の防止にもつなげたいとしています。