2023年07月06日
採用選考の過程で実施されることも多いグループディスカッション(グルディス)。
どんな役割や発言が評価されているのか気になる人も多いと思います。
今回、ジャルジャルのお2人と大久保佳代子さん、伊原六花さんがグループディスカッションに挑戦。
4人の討論をもとに、グループディスカッションを進める上でのヒントを探っていきましょう。
※この記事はNHKラジオ第1で2023年2月23日に放送した 「みんなの就活応援ラジオ」の内容の一部を編集したものです。
グループディスカッションって、ふだん実践する機会も少ないですから、苦手意識がある方も多いかもしれませんね。
ということで、きょうは皆さんで模擬グループディスカッションに挑戦していただきます。
学生の皆さんからすると、グループディスカッションほど企業から何を見られているのか分からないものはないと思います。
進め方も、特定のテーマに沿って議論するものからゲーム形式のものまで幅広くあります。
吉田純子さん
2002年リクルート入社。営業部長や子会社の社長などを経て現在は、学生キャリア支援推進部にて全国の大学生と大学のキャリアセンター支援を担う。2022年4月よりリクナビ編集長を兼任。
この模擬グループディスカッションでは、実際のディスカッションで、よくあるシチュエーションを再現していきます。
まず、皆さんにディスカッションしていただくテーマは「営業職に大切なこと」です。
今回はみなさん全員が全力で「主導権」を握りにいこう、とするポジションで議論に参加してください。
はい!終了!いやー、白熱しましたね。
かなり足の引っ張り合いでしたね。
吉田さん、いかがでしたか。
まず前提として、企業がよく見ているポイントの1つ目は積極性、2つ目は協調性、3つ目はコミュニケーション能力です。
内容としては、論理的思考力や発想力を見ていると言われています。
具体的には、正解がない中でも向き合おうという姿勢があるのかということ。
それと、グループディスカッションの活動を活発にできるか、自分の意見とその理由を説明できるか、といったことがポイントになります。
今回は全員が主導権を握りたがるグループディスカッションでしたが。
本来であれば、その場で出された議論をまとめて、最終的には1つのアンサーにしていただきたかったんです。
みなさん、ご自身の意見を発言されていましたが、ゴールに向けてまとめる、というところまでは至っていませんでしたね。
特に大久保さんはそうでしたね。
いやいやいや。すぐ総括しようとしてたじゃん。
でも、急に全体をまとめようとする人ってどうなんですか?
最後のほうに議論をまとめるのは大事な役割だったりはします。
ただ、まとめようとされているんですけど、ご自身の主張だけを取り入れてまとめようとするのはあまりよくないですよね。
大久保さんが「1人ずつ言っていきましょう」という発言をしていましたが、ああいう発言はどうなんでしょうか。
あの発言は議論を前に進めることに役立っていたので、OKです。
伊原さんがしゃべっていた時に福徳が横からしゃべったりするというのは、減点対象になるんですか。
人の意見を否定的にかぶせにいくのはあまり印象がよくないですね。
その場のまとめ役や議論を広げていく人など、さまざまなポジションがあると思うのですが、ポジションによって評価の有利不利はあるんでしょうか。
それはないと思います。
どの役割であっても結論を前に進めることができているかが大事です。
こういうときに自分から発言できない人もいると思うんです。それでも頑張って自分から話しにいかないと駄目ですか。
発言はされた方が良いと思いますが、企業も積極的に話をするのが得意な方ばかりが欲しいわけではありません。
苦手なりにどう向き合っているのかというところを見ているはずです。
では、もう1つディスカッションをやっていただきます。
こちらは先ほどのようなポジショニングの設定はありません。素の状態でご参加ください。
テーマは「明日巨大隕石が落ちてくるとしたらどうしますか」です。
はい、終わりでーーす!
難しい。
雰囲気は良かったですね。
吉田さんはどう見ましたか。
まず、今回のようにありえないシチュエーションや、なんだそのテーマっていうのが出てくる時があります。
そういう時は、新しいものに取り組まないといけない時に前向きな姿勢で取り組んでくれる人なのかということや、その人の想像力や発想力を見ていたりします。
大久保さんが隕石の大きさの定義づけをして、段階を踏んでいたと思うのですが、どうですか?
非常によかったです。
まず初めに、みなさんで議論する前提を整えにいかれたということと、本論からそれがちなときに戻す役割をされていたので、話を前に進めるための役割になっていたと思います。
後藤さんが「隕石に顔がある」という発想をしていましたが、こういう答えは評価されるんですか?
企業が何を重視しているのかによります。
議論を前に進めるリーダーシップや冷静に客観的に場を見る力を重視する企業であれば大久保さんが評価されていたと思います。
でも、発想力や転換力など、他の人が気付かない新しいテーマを与えてくれる力を重視する企業であれば後藤さんが評価されていたかもしれないですね。
六花さんは、どなたがどの話をされても一回ポジティブに受け取っていたところが良かったと思います。
企業も本当に学生さんを欲しくてたまらないわけですから、ちょっとでもいいところを見つけようとするわけですよね。
そうですね。でもやはり、採用したら活躍してくれる人なのかな、うちの会社に合うのかなというところは見ています。
だからやっぱり先輩を訪問したりして、どういう人がその会社で働いてるかっていうのを知るのも大事ですよね。
どういう人が採用されているのかということを知っておくと。
おっしゃる通りです。
この仕事で成果を残す人はどのような強みを持っているのかとか、どういう人が活躍されているのかということを聞いてそれが自分の持っている強みと合致していれば、選考でも評価されると思います。
逆にそこが合致しなければ入社しても活躍しにくい、あるいは自分に向いていないという可能性がありますね。
吉田さん、あらためて振り返りをお願いします。
学生の皆さんのお悩みは多種多様だと思いますが、自分一人が悩んでるわけじゃないんだ、ということが伝わっていれば良いなと思います。
これからもアドバイスをし合ったり、緊張を解きほぐしたりしながら、みなさんといっしょに前に進んでいきたいと思います。
皆さんありがとうございました。就活生の皆さん、これからも就職活動、頑張ってください。
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