大規模漏水の明治用水頭首工 追加工事で完成先延ばし

2022年に、大規模な漏水が起きた愛知県豊田市の取水施設の復旧工事について、農林水産省は、漏水が発生した左岸側に加え、右岸側でも追加の工事を実施することを決めました。
これにともない、当初「2025年度中」としていた工事の完了時期は「2027年度中」に先延ばしになりました。

豊田市を流れる矢作川の取水施設「明治用水頭首工」ではおととし5月、大規模な漏水が発生し、数か月にわたり農業用水などの取水が制限されるなどの影響が広がりました。
有識者による検討委員会では、漏水は、施設の老朽化などにより、水が取水設備の下を通り抜ける現象が起きたことが原因だとされました。
これを受け、農林水産省は、2022年10月から、漏水が起きた左岸側で、取水施設の土台部分をコンクリートにした上で、水門の柱を建て直す工事などを行い、当初、工事は、2025年度中に終わる予定でした。
しかし、その後、農林水産省は、左岸側だけでなく、右岸側でも対策が必要だとして6月、水が取水施設の下を通り抜けないよう板を設置する工事を追加で実施することを決めました。
右岸側の工事は、再来年10月から始まる予定で、これにともない、全体の工事が完了するのは「2027年度中」に先延ばしになりました。