入場禁止続く名古屋城の天守閣 市が一部公開を検討へ

名古屋市は、耐震強度が低いことなどを受けて6年前から入場を禁止している名古屋城の天守閣について、閉鎖の期間が長引いていることから、安全上、問題がない場所に限って公開を再開できないか検討することになりました。

名古屋城の天守閣は、耐震性が低いことや木造での復元に向けた石垣などの調査のため、6年前の2018年5月から内部への立ち入りを禁止しています。
これについて、名古屋市は、木造での復元が予定通り進まず、閉鎖の時期が長引いていることから、安全上、問題が無い場所に限って一般に公開するなど、活用策の検討を始めることになりました。
具体的には、地震が来てもすぐに屋外に逃げられる大天守の1階部分や、27年前に完成し、耐震性の問題がない外付けのエレベーターが入る建物の公開を検討するということです。
市によりますと、エレベーターが入る建物からは、本丸御殿の屋根を見渡したり石垣を間近で見学したりすることができるということです。
このほか、市では、大天守の1階で、木造での復元に向けた機運を高めるための展示を行うことも考えているということです。
市では、検討の結果を踏まえて、来年度の予算案に関連する費用を計上したいとしています。