東海伝統工芸展が始まる 名古屋

東海地方のすぐれた伝統工芸品を集めた展覧会が名古屋で始まりました。

東海伝統工芸展は日本工芸会東海支部などが開き、愛知、岐阜、三重、静岡の4県から公募で選ばれた工芸家の作品など130点余りを紹介しています。
このうち、最高賞の「日本工芸会賞」を受賞した愛知県の神谷あかねさんの染め織物の作品「生絹着物『うたかたのとき』」は、糸を染め分けて柄を出す「緯がすり」と糸を浮かせて模様を作る「花織」の技術で日常のはかなさや移り変わりを表現しています。
また、三重県の日野昌一さんの「花籃『重瀬の山城』」は、「リズムある造形を作り出すことに成功し、竹の弾力をコントロールした技術がうかがえる」として、「東海伝統工芸展賞」を受賞しました。
このほか、陶芸家で人間国宝の鈴木藏さんの作品「志野茶碗」なども紹介されています。
日本工芸会東海支部の名倉鳳山幹事長は「伝統工芸で現代を表現しようとする工芸家の苦悩がある。実際に見に来て楽しんでほしい」と話していました。
この展示会は名古屋市東区の愛知県美術館ギャラリーで今月29日まで開かれています。