愛知 東郷町長ハラスメント問題 第三者委“悪質性が高い”

愛知県東郷町の井俣憲治町長が町の職員に複数のハラスメント行為を行っていた問題で、町が設置した第三者委員会は「役場が小さく、職員が声をあげにくかったという意味で悪質性が高い」と指摘し、外部の相談窓口の設置などを検討する必要があるという見解を示しました。
東郷町が設置した第三者委員会は22日、「井俣町長が1期目から継続的に複数の職員にさまざまなハラスメントを行ってきた」とする報告書を町に提出しました。
第三者委員会のメンバーは23日に町役場で記者会見を開き、堀龍之委員長は「長い期間にわたり、『早く降格してくれ』など、明らかに違法と言えるものを含め、ハラスメント行為が繰り返されてきたことに非常に驚いた」と述べました。
また、複数のハラスメントが継続されてきた背景について、「町役場が小さいというのが背景にある。同じ高校を卒業するなど、つながりの濃い関係だからこそ職員が声をあげにくかったという意味で悪質性が高い」と指摘しました。
そのうえで、職員が苦情を申し立てても副町長のところで止まってしまい、組織内部で改善策につながらなかったとして、今後、外部の専門家による相談窓口など、第三者が関与した再発防止のための制度を検討する必要があるという見解を示しました。
第三者委員会のメンバーによる記者会見のあと、井俣町長は記者団に対し、「きょう、第三者委員会の先生方から話があったが、それをしっかりと実現していくために、どういう形で進むことが、町や町民、職員にとって理想的なのか、その方向性について25日に会見を開いてしっかりと話したい」と述べました。