“いじめ受け不登校”申し立て 東海市教委「重大事態」で調査

愛知県東海市の中学校で、おととし、当時1年生の女子生徒がいじめを受け、不登校になったとする保護者からの申し立てを受け、東海市教育委員会が「重大事態」と判断し、調査委員会で調査を始めたことが分かりました。一方、保護者は、申し立てのあと、およそ1年間対応してもらえなかったと訴えていて、調査委員会では、教育委員会の当時の対応が適切だったかも含め調査しています。

東海市教育委員会などによりますと、おととし、市内の中学1年生の女子生徒が、複数の同級生からいじめを受けた結果、不登校になったと、保護者から申し立てがあったということです。
東海市教育委員会は、愛知県教育委員会に相談するなどして対応を検討した結果、去年10月、「重大事態」として取り扱うと判断し、去年12月、専門家による調査委員会を設置し調査を始めたということです。
女子生徒は、複数の同級生から日常的に「バカ」とか「こっち向くなブス」などと悪口を言われたり、SNSで攻撃的なメッセージを送られたりした結果、去年1月、適応障害と診断され、別の中学校への転校を余儀なくされたと訴えているということです。
調査委員会は、女子生徒の同級生から聞き取り調査などを行い、ことし11月をめどに報告書を取りまとめることにしています。
一方、保護者は、最初に市の教育委員会に申し立てをしてから、およそ1年間対応してもらえなかったと訴えています。
東海市教育委員会はNHKの取材に対し、「これまでの教育委員会の対応が適切だったのか、今後、未然に防ぐためにはどうすればいいかなどを調査している。いじめはあってはならないと考えており、相談があれば学校とも連絡を取り合い、適切に対応している」としています。